平和賞2021のタイトルイメージ

レース結果

【平和賞】ディープ産駒ライアン快勝!今後は芝も視野に

平和賞のレース結果

 2歳馬による重賞「平和賞」(SIII、ダート1600メートル)が27日、船橋競馬場で13頭(ランディスシティは出走取り消し)によって争われ、今野忠騎乗で5番手を追走した6番人気のライアンが直線での叩き合いを制して重賞初制覇。連闘で臨んだディープインパクト産駒の良血が、素質の高さを証明した。タイム1分41秒8(不良)。先団から伸びたマイブレイブが半馬身差の2着で、さらにクビ差の3着にミスターブラスト。1番人気のリヴィフェイスは4着に敗れた。ライアンの次走は優先出走権を獲得した全日本2歳優駿(12月15日、川崎、交流GI、ダート1600メートル)の予定。

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 ◆今野忠騎手(ライアン1着)「まだ幼く、ムチを入れたらフラフラしてしまった。遊びながら走るところもあるから、これからが楽しみ」
 ◆小久保智調教師(同)「連闘でもいい状態だったし、真面目に走ってくれた。この血統だから、全日本2歳優駿のあとはJRAの芝も視野に入れる」
 ◆御神本訓騎手(マイブレイブ2着)「かわせるかと思ったけど、勝ち馬も伸びた。悔しい競馬だった」
 ◆石崎駿騎手(ミスターブラスト3着)「追い切りのときから、やれそうだなと思っていた。距離が延びてもいいので、先々が楽しみ」
 ◆森泰斗騎手(リヴィフェイス4着)「もまれる競馬が初めてで、経験の浅さが出た。今後に向けていい勉強になったと思う」
 ◆本田重騎手(ミゲル5着)「挟まれたけど、マイルも少し長かったね。短い距離で改めて」

■ライアン 父ディープインパクト、母ライアンズチャーム、母の父ヒートシーカー。青鹿毛の牡2歳。浦和・小久保智厩舎所属。北海道日高町・(有)エスティファームの生産馬で、馬主は島川隆哉氏。戦績5戦4勝。獲得賞金2265万円。重賞初制覇。平和賞は小久保智調教師が2015年アンサンブルライフに次いで2勝目、今野忠成騎手は08年チョットゴメンナに次いで2勝目。



レース展望

平和賞レース展望のリヴィフェイス

 伝統の2歳重賞『第67回平和賞』(SIII、ダート1600㍍)が27日、船橋競馬場で行われる。トライアルを快勝したリヴィフェイスをはじめ、飛躍を期す若駒が南関東と北海道から集結。全日本2歳優駿、そして来年の南関東クラシックに向けて見逃せない一戦だ。

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 【見解】難解なメンバー構成だが、トライアルを制したリヴィフェイスはマイル経験が強みで、森泰斗騎手の継続騎乗も心強い。前走の末脚が印象に残るミゲル、素質馬ランディスシティが相手候補だ。


◆リヴィフェイス
 デビューから2戦2勝のリヴィフェイス。前走のトライアル戦は大外枠から3番手を追走し、直線で楽に抜け出し、3馬身差で勝利を収めた。森泰斗騎手は「良くなるのはもっと先で、前走よりもう少し時計も詰めたいところだけど、初めてのマイルであのパフォーマンスだから持っているものはいいですね。3戦目の上積みとマイル経験も強みだと思います」と話す。控える競馬に対応できたのは大きく、軽く仕掛けられただけで鋭く反応した前走の内容を見ても、素質は相当高い。ホッカイドウ勢を含めた重賞のメンバーでも、互角以上の走りを見せてくれそうだ。


平和賞レース展望のミゲル

◆ミゲル
 ミゲルの前走は休み明けに加えて初めての右回りだったが、抜群の瞬発力を発揮して勝利。地力の高さと南関2歳における力上位を示した。山中尊徳調教師は「休み明けを使って状態は上向き。気のいいタイプだけど、うまく折り合えばマイルも対応できると思う。㆒戦ごとに成長が感じられるし、重賞を狙える力もある」と期待を寄せる。走り慣れた地元に戻るのも歓迎で、折り合いさえつけば好勝負に持ち込めそうだ。


平和賞レース展望のランディスシティ

◆ランディスシティ ※出走取消
 新馬戦で2着に4秒1差をつけて圧勝したランディスシティ。続く2戦目は半馬身差での勝利とはいえ、同日の古馬C1で3着に該当する上々の時計だった。笹川翼騎手は「内回りに戸惑って、最後も遊んだ。そのぶん見た目以上に強い内容だと思う」と評価する。もちろん左回りと輸送の克服は鍵だが、スパイラルコーナーの船橋ならスムーズに回れる可能性が高い。重賞でも軽視は禁物だ。


平和賞レース展望のレティクル

◆レティクル
 レティクルはデビューから連勝を飾って挑んだ前走の若武者賞は10着に敗れたが、休み明けに加え、初めての輸送競馬で度外視できる。「前走を使って気合が乗ってきたし、いい意味でうるささが出てきた。1周競馬を経験したのも大きいから、重賞でも期待している」と林正人調教師。



◆ノーズトゥテール
 ホッカイドウのノーズトゥテールは初勝利まで6戦を要したが、続く前走でオープン勝ち。距離を延ばしたことでリズム良く逃げられるようになり、持てる能力を余すことなく発揮している印象だ。距離経験も強みで、長距離輸送と左回りを克服できれば好勝負になる。

◆キャッスルブレイヴ
 キャッスルブレイヴは強豪を相手に0秒6差に踏ん張った前走の内容が良く、ここでも互角の存在。持ち前の末脚を生かせれば上位に食い込める。


◆ライアン
 ライアンはディープインパクト産駒の良血馬。追わせるタイプだけに広い船橋コースに替わるのは好材料で、連闘策ならピリッとする可能性もある。ここも軽くは扱えない。



出馬表

平和賞2021の出馬表


過去10年成績&データ

平和賞2021の10年表

 ●データ =過去10年

 ▼人気……1番人気【3・3・2・2】、2番人気【1・4・1・4】、3番人気【0・0・2・8】。6番人気以下が4勝含む5連対と波乱含み。単勝平均配当1160円、馬連平均配当3390円

 ▼所属……地元の船橋が5勝を含む11連対でトップ。浦和と川崎がそれぞれ3連対で続く。ほかにホッカイドウが2連対、大井が1連対

 ▼牝馬……【2・2・2・11】。3着以内6頭のうち、3頭はホッカイドウ所属

 ▼前走……連対20頭のうち14頭が前走1500m以上。近5年では10頭のうち8頭が該当し、残る2頭は大井1400mだった。

 ▼脚質……【逃6先6差5追3】



レース概要

平和賞のコース画像

開 催 日:2021年10月27日(水)

距  離:ダート左回り1,600m

出走資格:サラブレッド系 2歳オープン

1着賞金:1,300万円

負担重量:牡55kg、牝馬54kg(南半球産の2歳馬3kg減)



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