マリーンカップ2021のタイトルイメージ

レース結果

【マリーンカップ】テオレーマが直線一気で重賞初挑戦V

マリーンカップのレース結果

 4月7日の船橋11Rで行われた第25回マリーンカップ(3歳以上オープン、交流GIII、ダート1600メートル、牝馬、別定、7頭立て、1着賞金=2500万円)は、川田将雅騎手騎乗の2番人気テオレーマ(5歳、栗東・石坂公一厩舎)が、道中は後方2番手で脚を溜めると、直線では外から一気の差し切りV。重賞初挑戦で初制覇を飾った。タイムは1分38秒4(稍重)。

 2馬身差の2着には2番手から流れ込んだマドラスチェック(3番人気)、さらに半馬身差遅れた3着には連覇を狙った大井所属のサルサディオーネ(1番人気)が入線した。

 ◆川田騎手(テオレーマ1着)「リズム良く走れて、期待通りの脚で捕まえてくれました。この後も牝馬路線でいい走りをしてくれると思います」
 ◆森泰斗騎手(マドラスチェック2着)「スタートがひと息で、ポジション取りにてこずった。結果的に先行馬に厳しい展開になった」
 ◆矢野貴騎手(サルサディオーネ3着)「目標になるのは宿命。かわされても辛抱してくれた」
 ◆吉田隼騎手(レッドアネモス5着)「最初はついていけたが、向こう正面から反応が鈍くなった。本質的に芝の方がいい」

 マリーンCを勝ったテオレーマは、父ジャスタウェイ、母スターズアラインド、母の父Sea The Starsという血統。北海道浦河町・笠松牧場の生産馬で、馬主は水上行雄氏。通算成績は18戦5勝。重賞初勝利。マリーンCは、石坂公一調教師、川田将雅騎手ともに初勝利。



レース展望

マリーンカップレース展望のサルサディオーネ

 『第25回マリーンカップ』(JpnIII、ダート1600㍍)が7日、船橋競馬場で行われる。JRA勢はレッドアネモス、フェアリーポルカと22年ぶりに初ダート馬が2頭参戦し、例年とは異なるメンバー構成。対する地方勢は連覇がかかるサルサディオーネなどの実績馬が応戦する。春のダートマイル女王に輝くのはどの馬か──。

         ◇

 【見解】船橋で交流重賞2勝を誇るサルサディオーネ。7戦して【3・2・1・1】の1600㍍なら、別定56キロでも連覇の可能性は十分にある。安定感があるマドラスチェックが相手候補。血統的に初ダートが魅力的なレッドアネモスとフェアリーポルカにも警戒したい。

◆サルサディオーネ
 連覇を目指すサルサディオーネに注目する。前走のエンプレス杯(JpnII)はマルシュロレーヌの末脚に屈したが、しぶとく逃げ粘って¾馬身差の2着。ベストよりやや長い印象の2100㍍戦だけに価値のある結果だった。「前走はよく耐えてくれた。その後は変わりなく調整できているし、マイルに替わるのも歓迎。ここもうまく先手を奪えるかどうかが鍵だけど、連覇を目指して頑張りたい」と堀千亜樹調教師。船橋コースは重賞3勝と相性が良く、別定56㌔でも勝機は十分だ。


マリーンカップレース展望のマドラスチェック

◆マドラスチェック
 マドラスチェックは昨年のTCK女王盃(JpnIII)を制覇。その後は勝ちこそないものの、JBCレディスクラシック(JpnI)でアタマ差の2着に食い込むなど、全て掲示板をキープしており、JRA勢のライバルにダート重賞勝ち馬が不在の今回は絶好のチャンスだ。「使い込んできていますが、休み明けよりはいい状態です。森泰斗騎手の『船橋の1600㍍ならいいんじゃないか』という進言もありここへ。ジョッキーにとっては“庭”ですし、競馬はしやすいのでは」と斎藤誠調教師は復活Vに期待を寄せる。


マリーンカップレース展望のレッドアネモス

◆レッドアネモス
 レッドアネモスは昨年のクイーンS(GIII)優勝馬。近2走は2桁着順だが、ともに勝ち馬との差は1秒以内と悪くない。ダートは初挑戦となるが、きょうだい6頭がダートで勝利を挙げており、舞台に不安はなさそう。「血統的にもダートはいいと思っていたので、クイーンSを勝つ前から試してみたかった。調教では重いチップでも時計は出て動きますからね」と友道康夫調教師。ダートでも重賞制覇なるか。


マリーンカップレース展望のフェアリーポルカ

◆フェアリーポルカ
 芝1800㍍のGIIIを2勝したフェアリーポルカが初ダートへ挑む。近親に㆒昨年の覇者ラーゴブルーや、サイレントディール、トゥザヴィクトリーなど砂の巧者がいる血統背景は頼もしい。「福島牝馬Sが新潟に開催変更となってしまい、ワンターンの競馬がこの馬に合わないのでこちらに挑戦することにしました。パワータイプだし、馬体や走法、血統からもダートはこなせそう。仕上がりもいい。㆒発勝負なので、今回はブリンカーを装着します。砂をかぶらない位置で競馬ができれば」と西村真幸調教師。
 これまでマリーンCには10頭がダート初出走で挑んだが、第1回(1997年)の勝ち馬ファッションショーを最後に、馬券に絡んだ馬はいない。ジンクスを打ち砕けるか。


マリーンカップレース展望のテオレーマ

◆テオレーマ
 前走・豊前Sでオープン入りを果たしたテオレーマ。馬場と展開が味方したとはいえ、大外から上がり3ハロン最速の末脚をマークし、直線で12頭をまとめてかわす圧巻の内容だった。「乗り味もいいし、前走の内容からするとオープンでも、と思っています。(小回りの)小倉で勝っていますし、操作性自体はいい馬なので初めての船橋も特に心配はしていないです」と石坂公㆒調教師。


◆アブソルートクイン
 昨年のクイーン賞(JpnIII)は10着に敗れたアブソルートクインだが、南関東のB1で好走歴があり、牝馬の交流重賞でも上位をうかがえる力がある。休み明けで当日の気配が最優先だが、2走前の内容からも船橋マイルは問題なく、自在に立ち回れるのも強み。展開次第で上位に食い込む可能性もある。


◆シーアフェアリー
 シーアフェアリーは金沢のお松の方賞で3着があり、東海・北陸地区の牝馬では上位の存在。ただ、今回は交流重賞のメンバーだけに、先行する自分の競馬ができるかが鍵を握る。




出馬表

マリーンカップ2021の出馬表


過去10年成績&データ

マリーンカップ2021の10年表

 ●データ =過去10回(2011年は開催中止)

 ▼人気……1番人気は【5・3・0・2】と安定。2番人気【2・3・2・3】、3番人気【1・2・3・4】。単勝平均配当450円、馬連平均配当1020円

 ▼所属……JRAが15連対(栗東12、美浦3)。ほかに大井が3連対、船橋と川崎がそれぞれ1連対

 ▼年齢……5歳が11連対で最多。4歳が5連対で続く。ほかに6歳が3連対、7歳が1連対

 ▼前走……連対9頭が重賞で連対。該当しなかった11頭のうち7頭は前々走で重賞を制していた。

 ▼重賞実績……同年のエンプレス杯3着以内は【3・2・1・4】

 ▼馬場実績……良馬場で施行されたのは17年のみと天気に恵まれない。同年を除いた過去9回の勝ち馬のうち7頭は、良馬場以外で行われた南関東の重賞で連対していた

 ▼脚質……【逃6先11差3追0】。連対16頭が4コーナー3番手以内だった



レース概要

マリーンカップのコース画像

開 催 日:2021年4月7日(水)

距  離:ダート左回り1,600m

出走資格:サラブレッド系 3歳以上牝馬

1着賞金:2,500万円

負担重量:負担重量:3歳51kg、4歳以上55kg(南半球産の3歳馬2kg、4歳馬1kg減)
ただし下記①~③のとおり加増する(2歳時の成績を除く)
① 2021年4月2日までのGI及びJpnI競走1着馬3kg、GII及びJpnII競走1着馬2kg、GIII及びJpnⅢ競走1着馬1kg
② ①の重量に加え、G及びJpn競走通算3勝以上馬は1kg加増し、さらに2勝ごとに1kg加増する
③ 負担重量の上限は3歳54kg、4歳以上58kg(南半球産馬の上限は3歳52㎏、4歳57kg)



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