【小倉記念】モズナガレボシ輝いた!重賞初挑戦V
2021.8.16 04:56更新

サマー2000シリーズ第3戦・小倉記念が15日、小倉競馬場で9頭によって争われ、松山騎乗で6番人気のモズナガレボシが重賞初挑戦で制覇。3勝クラスの格下ながら、メンバー最速の末脚で豪快に差し切った。父のグランプリボスは種牡馬として初の重賞奪取。2着は5番人気のヒュミドール、3着は8番人気のスーパーフェザー、1番人気のファルコニアは6着だった。
前日の悪天候とは打って変わり、晴れ間がのぞいた小倉のターフで末脚がさく裂した。293メートルの短い直線。4コーナーで最後方のモズナガレボシが、大外から鮮やかに突き抜け、重賞初挑戦で制した。
「枠が良かったですし、外が伸びる馬場にもなっていたので、いい脚を使えました。自分のやりたい競馬ができましたし、賢い馬で強かったと思います」
初騎乗で勝利へ導いた松山騎手が、パートナーを称えた。道中は後方2番手をキープ。他馬がペースアップをして、最後方にポジションが下がっても我慢して脚をためた。直線は末脚一閃。メンバー最速となる上がり3ハロン35秒0の脚を繰り出し、ライバルたちを飲み込んだ。
テン乗りで持ち味を存分に引き出す好騎乗に、荒川調教師は「うまくジョッキーが乗ってくれましたね」と最敬礼。前走の新潟遠征(佐渡S3着)から中1週と間隔が詰まっていたが、「状態も良かったですからね」とトレーナーは胸を張る。体調を入念にチェックし、最終追い切りを見た上で、参戦を決めたことも好結果につながった。
現役時代、朝日杯FS、NHKマイルCのGI2勝を挙げた同馬の父グランプリボスにとっても、JRA重賞初制覇。「乗りやすい馬です。自在性もあるのが強みだと思います」と松山騎手は今後の活躍に期待を込めた。
夏の小倉で、重賞初Vの願いを叶えたモズナガレボシ。次走は未定だが、これからスターの階段を駆け上がっていく。(長田良三)
■モズナガレボシ 父グランプリボス、母モズフリムカナイデ、母の父クロフネ。芦毛の牡4歳。栗東・荒川義之厩舎所属。北海道浦河町・谷川牧場の生産馬。馬主は(株)キャピタル・システム。戦績23戦4勝。獲得賞金1億417万1000円。重賞は初勝利。小倉記念は荒川義之調教師、松山弘平騎手ともに初勝利。馬名は「冠名+流れ星」。