【リレーコラム】抽選組出走決定方法の理想形とは~東京サンスポ・漆山貴禎

2020.10.26 16:39更新

漆山貴禎

 秋華賞のデアリングタクトに続き、菊花賞でコントレイルが無敗の3冠制覇を達成した。競馬史上に名を残すスーパースターが同一年に誕生したことには驚くほかなく、記者として間近に接することができたのは大きな喜びだ。

 一方、快挙達成の陰では抽選での出走を巡る悲喜こもごもが繰り広げられた。秋華賞では6分の4の抽選を突破したソフトフルートが3着に入り、菊花賞では同じく6分の4の抽選を潜り抜けたアリストテレスがコントレイルに冷や汗をかかせるクビ差2着と激走した。逆に、3戦3勝の戦績を誇りながら秋華賞の抽選に漏れたレイパパレは本番の1つ前のレースをほぼ馬なりで楽勝。「秋華賞に出走していれば…」という思いを抱いたファンは多かったはずだ。

 GI優勝実績のある某調教師は「秋華賞については主催者(JRA)がなぜもっといい番組を提供できなかったのか。ファンにはレベルの高い、いい商品を提供しないといけない」と疑問を呈し、レーティングによる出走順の決定を提案した。確かにうなずける面はあるのだが、全面的には賛成できない。

 現在、JRAのハンデキャッパーが作成しているレーティングは重賞、オープンに限られる。それを条件戦まで広げるとなると、膨大な作業量を必要とすることになる。また、レーティングの数値は着差を基本として作成されるだけに、接戦の場合は高い数値がつかないケースもある。極端なたとえになるが、スタートで不利を受けて出遅れて4コーナーでは馬群から10馬身離れた最後方にいた馬が、猛然と追い込んでハナ差で勝ったとする。桁違いの実力がなければできない芸当だが、それでもレーティングはそれほど高くならない。レーティングは決して万能ではないのだ。厳然とした数字に基づく現行の賞金による出走順決定はやむを得ないと考える。

 しかし、GI抽選組の出走の可否が追い切りが終わったあとの木曜14時まで持ち越されている現状は健全でないと思う。そこで、GIの特別登録を締め切った際に同じ賞金順の馬が存在した場合は、その時点で予備抽選を実施して同じ賞金順の中でも出走順位をつけてはどうか。出走枠に入った陣営は除外を気にせず、本番に向けて存分に調整できるし、補欠に回った陣営は他のレースに目標を切り替えるもよし、上位馬の回避による出走の可能性を信じるもよしだ。誰もが納得のいく決定方法などないのだろうが、少しでもいい方向に変わっていってほしい。

漆山貴禎(うるしやま・きよし) 東京サンスポ記者 

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プロフィル

1981年生まれ、山形県出身、O型。東京大学文学部卒。一日のレースから、配当的な妙味も考慮して“最も買いたい”1鞍を厳選。美味しい馬券をお届けします!

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データ分析と関係者取材で得た情報をバランス良くミックスさせ、的中を目指す。〝2、3着には来るが、ほぼ勝たないであろう1番人気馬〟を探すのが3連単的中の近道と信じる。

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