【リレーコラム】東京サンスポ~やはり大きい言葉の壁by漆山

2020.8.3 17:49更新

東京サンスポの漆山貴禎記者

 先月20日、2冠牝馬デアリングタクトの夏休みの様子を取材するため、ノルマンディーファーム小野町(福島県)を訪れた。詳しくは発売中の週刊ギャロップ8月9日号や4日付のサンケイスポーツをお読みいただきたい。

 牧場を訪れて驚かされたのは外国人騎乗スタッフの多さだ。案内してくれた調教主任の池田浩之さんによれば約7割を占め、中でもインド系が多いという。当初、苦労したのはやはり宗教上のタブーが多い食事。「ドレッシングに牛や豚のエキスとかが入っていても駄目だというので、最初の頃は一緒に買い物についていっていました。今は自炊で好きなものを食べてしっかりと生活してくれていますね」と池田さんは苦笑する。

 ただ、今でも苦労しているのが調教を指示するうえでのコミュニケーションだ。「『ハミをかけて乗ってこい』とか、そういう細かな部分が難しいんです。ドバイで乗っていた人間が多いのですが、向こうは周回コースでの調教が主体でこちらは坂路主体。その差も大きいと思います。決して技術的に下手ではないので、うまく伝わればいいのですが…」と池田さんは思案顔。現在は長年勤めている外国人スタッフを介したり、英語の堪能なインド系スタッフにヒンドゥー語に訳してもらったりとベストの方法を模索しているという。

 外国人が多いのはノルマンディーF小野町だけでなく、競馬業界全体の傾向だ。門別競馬場ではすでに厩舎スタッフの約3分の1を占めている。以前にJRA定例記者会見の席上で、担当理事があくまで私見としたうえで「一定の職種については将来的に外国人労働者の力を借りることを想定しておかないと、対応できない時代が来るかもしれないと思っています」と語っていた。日本人の牧場離れと少子化が進む中で、外国人スタッフはますます存在感を高めていくことだろう。言葉の壁の解消は今後も大きな課題になるはずだ。競馬版のポケトークでも開発されればいいのだが…。

漆山貴禎(うるしやま・きよし) 東京サンスポ記者 

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プロフィル

1981年生まれ、山形県出身、O型。東京大学文学部卒。一日のレースから、配当的な妙味も考慮して“最も買いたい”1鞍を厳選。美味しい馬券をお届けします!

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データ分析と関係者取材で得た情報をバランス良くミックスさせ、的中を目指す。〝2、3着には来るが、ほぼ勝たないであろう1番人気馬〟を探すのが3連単的中の近道と信じる。

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