【われかく戦う】相沢師、ブラックホール「GI制覇チャンス来た」

2019.12.24 05:06更新

小柄でも走りにバネがあるブラックホール。陣営もGI制覇へ意欲満々だ

 2歳中距離王を決めるホープフルSに、札幌2歳Sの勝ち馬ブラックホールを送り出す相沢郁調教師(60)=美浦=を直撃。重賞初制覇を飾った前走や中間の様子、今回の意気込みなどを聞いた。 (取材構成=漆山貴禎)

 --前走を振り返って

 「決して上手ではない大味な競馬でしたね。それで勝ち切るのだから能力があると思います。それに後ろの馬が来たらまた伸びたように、闘争心もありますよ」

 --今回は4カ月ぶり

 「札幌2歳Sを勝って(出走に必要な)賞金を持っているし、小柄な馬で仕上がりも早い。ひと叩きする必要はないと判断しました」

 --1週前追い切りの評価は

 「霧でよく見えなかったけど、攻め駆けする馬と併せてビッシリと追えたのはよかった。気合も入ってきましたね。馬体重は増えていないけど、お母さんも小さかったので気にしていません」

 --母ヴィーヴァブーケも芹澤精一オーナーの所有で相沢厩舎に在籍

 「母はけがの影響もあって1つしか勝てなかったけど、絶対にいい子を出すと思って繁殖牝馬にすることを進言したんです。近親にダイワスカーレットがいる血統も魅力でした。本当にいい子を産んでくれましたね」

 --ゴールドシップの初年度産駒

 「芦毛ではないし、それほど似ていませんね。初めて見たときは母に似ていると思ったし、むしろ毛色や馬体は(父の父)ステイゴールドの特徴がよく出ている。小柄でもバネがあって、全身を使った独特な走り。岡田繁幸さん(※)も『この馬はすごい』と絶賛してくれました」

 --舞台は中山2000メートル

 「北海道の洋芝でしか走っていないから、時計の速い今の中山の馬場がどうかでしょう。それに、まだ負けていない評判馬もたくさん出てくる。でも、この馬もばかにしたものじゃないですよ。心肺機能が優れているので、距離はいくら延びても大丈夫です」

 --鞍上の石川騎手ともども今年は年男だった

 「今年は『師弟で重賞を勝つ』という目標を達成できた。それにエメラルファイトでも重賞(スプリングS)を勝てたから、いい一年だったと言えるんじゃないかな。GIも勝って、いい締めくくりにしたいですね」

 --1999年オークス(ウメノファイバー)以来のGI制覇へ

 「あの馬も小さいのにバネがあった。ブラックホールには、どこか似たものを感じているんです。これも縁かもしれません。GI制覇のチャンスが来たと思っていますよ」

 ※ビッグレッドファームグループ代表。ゴールドシップ、ステイゴールドはともにビッグレッドファームで種牡馬として繋養。

★ホープフルSの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

相沢 郁(あいざわ・いくお)

 1959(昭和34)年6月19日生まれ、60歳。北海道出身。97年に調教師免許を取得し、翌98年に開業。初年度からウメノファイバーが京王杯3歳Sを制覇し、翌年にはオークス優勝の快挙を達成した。23日現在、JRA通算6080戦423勝。重賞はGI1勝を含む18勝。