【リレーコラム】東京サンスポ~競馬は想像力

2018.5.14 16:29更新

アーモンドアイと国枝栄調教師

 4月に夕刊フジから異動してきてからはや1カ月半。いまだに慣れないことだらけで戸惑う日々が続いている。当欄も今回が初登場。以後、お見知りおきください。

 先週は国枝栄調教師(63歳)=美浦=に、オークスのアーモンドアイについてインタビューを行った。詳しくは15日のサイトや紙面をごらんいただきたいが、言葉の端々から自信と期待が伝わってきた。1週前追い切りの内容も圧巻だっただけに、史上14頭目となる春の牝馬2冠制覇へ視界良好といっていいだろう。

 時計の針を1カ月前に巻き戻す。桜花賞の追い切り日は美浦トレセンが濃い霧に包まれ、アーモンドアイの動きをほとんど視認することができなかった。報道陣が内容をいかに伝えるか頭を悩ます中、国枝師がGPS計測のタイム(Wコース5ハロン67秒0-11秒4)を教えてくれたことで、記事に具体性を持たせることができた。

 翌日、トレーナーに感謝を伝えると、「う~ん、数字を教えてよかったのかなあ」と意外にも表情を曇らせていた。手の内を隠したかったからではない。「ああいうのって、“本当はどのくらい出ていたのかな”とか想像するのが楽しいじゃない。ファンの楽しみを奪っちゃった気がしてさ。何でも情報がオープンになっていればいいってもんじゃないと思うんだ」。

 思わず深くうなずいてしまった。“関西の秘密兵器”などという表現が消えて久しくなるが、オールドファンはさぞ胸を高鳴らせていたことだろう。よく「競馬にタラレバは禁物」というものの、逆にそれがあるから楽しいのだと思う。かつてのベストセラーのタイトルをもじれば『競馬は想像力』だ。

 「もし、アーモンドアイがダービーに出ていたら…?」。そんな想像、妄想が止まらなくなるような結果を期待したい。

漆山貴禎(うるしやま・きよし) 東京サンスポ記者 

データ

3連単

プロフィル

1981年生まれ、山形県出身、O型。東京大学文学部卒。当日の特別レースから、最も“馬券を買いたい”1鞍をピックアップ。赤門の名にかけて某先生には負けられない!?

予想スタイル

緻密にデータを解析し、厩舎取材で現場のエッセンスをプラス。常にプラス収支を目指し、手堅くバントと一発長打を打ち分ける!?