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2021.9.25 21:33

【門田光生の笑う門(田)には福きたる!】実力テスト

「実力テスト」

1月から開催を休止していた笠松競馬が、9月8日に再開した。社会問題にもなった今回の出来事だが、検証などはその方面の専門家にお任せするとして、予想記者の立場から再開直後の笠松競馬の予想がどれほど手ごわかったか、同時に面白かったかをお伝えしたい。

まず初日。第1レースの出馬表を見た感想は、思った以上に笠松に残っていた馬が多かったということ。出走10頭中9頭が前走で笠松を使っていた馬だった。再開セレモニーのあいさつの中で「大切な愛馬を預けてくださった馬主の方々のご支援」という言葉があったように、先行きが不透明な中でも我慢して預託し続けた馬主の存在なくして復活はあり得なかっただろう。

8カ月近くもレースがなければ、当然ながら出走馬の馬体重は増減が激しくなるものと予想された。幸いにも開催の1カ月前に出走予定馬の能力審査が行われていたので、その時点での馬体重が判明したのは予想する立場としては救いだった。ただし、そこから本番までまた間隔があくので、当日はどのくらいの馬体重となるのか、増えていた馬は能力審査を使って絞れてくるのか、減っていた馬は回復するのか、正直判断が難しかった。

レース当日は調教だけでは絞り切れずにプラス体重となるパターンが多かったが、筋肉が落ちているのか、大きく減っている馬も結構見られた。ただ、これは冬季に休止する競馬場でもよく見る光景なので、特に驚きはない。第1レースは10頭中7頭がプラス、マイナス10キロ以上の馬体重だったが、勝ったのはマイナス2キロの馬。やはり増減の幅が小さい馬が有利なのかと思ったら、第2レースではプラス23キロの馬がワンツーを決め、第3レースはプラス15キロ以上で出走した4頭のうち3頭が上位を占めた。第5、6レースも2ケタ増の馬が1、2着。「いやいや、増えている馬の方がむしろ強いのか?」と思ったら、第7レースではマイナス32キロ、第8レースではマイナス17キロの馬が勝利。パドックでは数字ほどの増減を感じない馬が多く見られたように、当日に馬を見ることの大事さを改めて感じさせられた。

予想をしていて最も難解と感じたのは、他場で走っていた馬が半分以上を占めたレースだろう。3歳戦では全馬が前走JRAというレースがたまに出現するのだが、例えば2日目メインレースは前走が園田、名古屋、盛岡、笠松、船橋、川崎を走った馬が出走し、3日目のメインは笠松、園田、高知、金沢、姫路、浦和とこちらも多彩。時計の比較ができないから、頼りは競馬場のレベルとクラス、そして厩舎と騎手の組み合わせになるのだが、これまた思った通りに事が運んでくれない。

とまあ、予想の要素をすべてを詰め込んだ実力テストを解いていたような3日間だった。地方競馬はメンバーや距離が同じになることが多いので、たまにはこういうのも刺激があっていいのだが、予想にかなり時間がかかったのと、馬券の難解さ(こちらが主)を考えても、今回限りで勘弁というのが本音です(笑)。

■門田 光生(かどた・みつお) 競馬専門紙で約20年、トラックマン兼編集部主任として在籍し、現在はサンスポZBAT競馬!にて本紙(名古屋、笠松、金沢)を担当。夏の新潟開催で持ち馬2頭が1番人気で出走した喜んでいたが、ともに圏外。そのうち1頭は故障発生。うまくいかないのは人生と同じだと嘆くアラフィフおじさん。