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2021.5.14 22:00

【門田光生の笑う門(田)には福きたる!】船橋に名馬あり

2011年のかしわ記念など、交流GI6勝を挙げた船橋競馬の英雄・フリオーソ

2011年のかしわ記念など、交流GI6勝を挙げた船橋競馬の英雄・フリオーソ【拡大】

「船橋に名馬あり」

 ゴールデンウイーク中の5日に船橋競馬場で行われた交流重賞・第33回かしわ記念。1番人気は今年のフェブラリーSを勝ったカフェファラオ(JRA)だったが、レースを制したのは2番人気で地元・船橋所属のカジノフォンテン。ちょっと先頭に立つのが早かったぶん僅差となったが、堂々たる競馬で押し切った。かしわ記念を地方所属馬が制したのは実に10年ぶり。これで川崎記念、京成盃グランドマイラーズに続いて重賞3連勝。上半期の大一番、帝王賞が非常に楽しみとなった。

 その帝王賞だが、現在JRA勢が10連勝。最後に帝王賞を勝った地方所属馬は、カジノフォンテンと同じく船橋所属だったフリオーソ。南関東だけでなく、地方馬として歴代最強に挙げるファンも少なくない名馬だ。

 船橋所属の名馬といえば、上記のフリオーソ以外だとアジュディミツオー、アブクマポーロ、トーシンブリザード、ナイキアディライトなどが思い浮かぶ(アブクマポーロは大井デビュー)。ロッキータイガー(ジャパンカップ2着馬など)まで古くなると、筆者がリアルタイムで見ていない時代なのでご勘弁を。カジノフォンテンはどの馬に似ているのだろうか。ちょっと気になったので、これまでの戦績を比べてみた。

 アジュディミツオーはデビューから4連勝で、トーシンブリザードはデビューから7連勝で東京ダービーを制したエリート。ナイキアディライトはJRAの2戦(いずれも芝)を除くと、6戦6勝で3歳の頂点に立っている。フリオーソも同様にJRAに遠征して大敗しているが、南関東に限れば2歳7月にデビューして以降、4歳12月の東京大賞典で5着となるまで、すべて3着以内だった。アブクマポーロだけがちょっと特殊で、デビューが3歳(当時は旧年齢表記で4歳)の5月、重賞初挑戦は5歳(旧年齢6歳)になってからという遅咲きだった。

 カジノフォンテンのこれまでを振り返ると、東京ダービーにこそ出走しているが(6着)、それまで重賞勝ちはなし。その後約5カ月の休養を挟み、B2下から再スタートを切っている。そこから使うごとに力をつけ、ついには交流GIを勝てるまでに成長したというわけだ。

 偉大なる先輩たちと少し違う道を歩んできたとはいえ、目指すところは同じ。彼らに肩を並べるのはもう少し先だろうが、それだけの資質を持っている馬なのは間違いない。今後の活躍を大いに期待したい。

■門田 光生(かどた・みつお) 競馬専門紙で約20年、トラックマン兼編集部主任として在籍し、現在はサンスポZBAT競馬!にて本紙(名古屋、笠松、金沢)を担当。クラブ法人の出資歴は20年以上だが、持ち馬が高確率で故障してしまうのが悩みの種。