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2021.9.20 21:00

山口拳矢が地元・岐阜の共同通信社杯で初のビッグV!

地元・岐阜の共同通信社杯で初のビッグVを果たした山口拳矢

地元・岐阜の共同通信社杯で初のビッグVを果たした山口拳矢【拡大】

 地元のホープが快挙を達成-。岐阜競輪場で開催された『第37回共同通信社杯』(GII)は最終日の20日、11Rで決勝戦が行われ、山口拳矢(25)=岐阜・117期=が後方からまくり切ってビッグレース初V。優勝賞金2269万円(副賞含む)を獲得し、賞金ランキング8位に浮上してKEIRINグランプリ2021(12月30日、静岡競輪場)出場を視界に捉えた。デビューから479日でのGII優勝は深谷知広を上回る最速記録。山口にマークする形となった平原康多が2着に入り、直線で強襲した鈴木裕が3着。人気を集めた新田祐大は4着に終わった。

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 強心臓と抜群のスピードを誇る地元のホープが大仕事をやってのけた。山口が2角7番手からフルパワーのまくり。新山の番手から張りながら出た新田をねじ伏せてゴールを突き抜けると、右拳をグッと握って喜びをかみしめた。

 「準決勝から中部がひとりになって、思ったよりもプレッシャーがあったんですけど、ビッグ初制覇を地元でできて感慨深いです」

 競輪史に名を刻む激走だった。東京五輪組の新田ら名だたるライバルを撃破してつかんだ栄冠は、デビューから479日でのビッグ制覇。深谷知広を上回り、最速記録となった。

 この日のインタビュアーは、グランプリを2度制した父・幸二氏。「おやじの言葉で言わせてください。いやあ、すごい!」と祝福された。「スタートが出遅れたぶん、早く結果を出さなきゃと思っていたので」。大学を中退して選手を志し、113期に一発合格しながら、たった5分の遅刻がもとでペナルティーを受けて117期デビューと遠回りをした。しかし、苦労を糧にして、地元での偉業達成。若きヒーローは誇らしげに胸を張った。

 「オールスターで収穫があったので、ビッグでも臆することなくいけると自信になった。今回も二次予選から修正できて、自分にツキが回ってきているかなと思う部分もありましたね」

 S級昇級後も快進撃を続け、7月サマーナイトFでは準V。8月オールスターでも準決勝まで進んで爪痕を残し、タイトルを取る下地は十分だった。これで賞金ランクは8位まで浮上。期待の若手枠どころか、GP出場をも視界に捉えた。

 「賞金(でのGP出場)争いができるところまできたかなと思うので。年末まで意識しながらやっていきたい。アドバイスを取捨選択できれば、もっと上にいけると思う」

 周囲の声に動じることなく勝負強さを誇示し、自分の道を突き進む山口。魅力あふれる25歳の新星が、今後の大舞台でさらなる旋風を巻き起こしてくれそうだ。

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◆平原(2着)「最後は山口君にピッタリ付く形になったけど、差せなくて悔しい」
◆鈴木(3着)「打鐘で(郡司に)離れ申し訳なかったけど、レースは見えた」
◆新田(4着)「3人で出切ったのに、ラインから優勝者を出せず悔しかった」
◆守沢(5着)「新田が番手から出ないで仕事をしたので、判断が難しかった」
◆杉森(6着)「難しいレースだった。この経験を今後に生かしていければ…」
◆清水(7着)「セッティングを見直したけど普通だったし、力及ばずだった」
◆郡司(8着)「(新山の番手に)飛び付きたかったけど、スピードが違った」
◆新山(9着)「中途半端なペースになり、新田さんに迷惑をかけてしまった」

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■山口拳矢(やまぐち・けんや) 1996(平成8)年1月26日生まれ、25歳。岐阜県出身。大垣日大高卒業後、日大を中退して117回生として2020年5月に小倉でデビュー。ビッグレース優勝は今回が初めて。父・幸二(62期=引退)と兄・聖矢(115期)に憧れて選手を目指した。祖父・啓(7期=引退)も元選手で、師匠は叔父・富生(68期)。通算成績は106戦71勝、2着11回、3着7回。通算取得賞金は6828万8900円(20日現在)。166センチ、70キロ、血液型A。