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2020.10.22 05:01

【レーサーストーリー】山田英明

山田英明

山田英明【拡大】

 痛恨の極みだった。9月のGII共同通信社杯では攻めに徹して決勝へ進出。ファイナルでは山崎賢人が逃げを打ち、山田は番手で最終周回を迎えた。BSでまくってきた新田祐大に合わせて番手から出ると、2センターで横に跳んで新田をブロック。真っ先にゴールに飛び込んだが、競走妨害で失格となった。

 「前に踏んだ方が良かったかもしれない。でも(新田を)止めなければ行かれていたでしょう」

 顔をしかめて勝負どころを振り返ったが、時間をかけることなく気持ちを切り替えて帰り支度。「まだ次があるので」とつぶやいて競輪場を後にした。グランプリ出場というデビュー以来の夢がある。それを実現させるべく前を向いた。

 「諦めたくない-」

 10月のGI寛仁親王牌では弟の庸平(94期)とともに決勝へ進出。ライバルでもある弟とは過去には別線で戦ったこともある。しかし、わだかまりはない。ファイナルでは庸平を引き連れて前に出たが、残り2周で叩かれて脇本や新田らに屈して7着に終わった。

 「回せば(出入りが激しくなれば)面白くなるから早めに行った。脇本君と新田君が絡んでくれたらと思ったけど…」

 この時点で賞金ランクは8位。楽観はできない状況にある。「とにかく、できることをやっていく。一日一日を頑張って走って結果がついてくれば」。選手生活17年目でようやく見えてきたひのき舞台へ、一戦たりとも緩められない。

 ■山田英明(やまだ・ひであき)1983(昭和58)年3月29日生まれ、37歳。佐賀県出身。2004年7月に89回生として武雄でデビュー。同期には菊地圭尚、橋本強、松坂洋平、内藤秀久、吉本卓仁がいる。173センチ、73キロ、太股60センチ。血液型O。