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2022.2.24 16:19

相沢師コラム・トレセン365日WEB版(198)~逃げれば強いぞ・ハコダテブショウ

相沢郁調教師

相沢郁調教師【拡大】

 競馬サークルにとって、2月末は一般社会よりひと足早い“卒業”の季節。今年は美浦で6人の調教師が70歳の定年引退を迎えます。12月末に勇退された藤原辰雄さんも含めれば、一気に7人がこの世界を去ることになります。寂しさを感じずにはいられません。

 中でも思い出が多いのは堀井雅広さん。私が前田禎厩舎で調教助手をしていたころ、堀井さんはまだ現役の騎手でよく一緒に攻め馬をつけていました。私より3年早く調教師試験に合格して「(試験)頑張れ」と励ましてくれ、私が厩舎を開業してからは馬主さんを紹介してくれたこともありました。また、古賀史生さんは大学(麻布獣医大)の先輩。競馬サークルの外からこの世界に入ってきたという点も共通していました。厩舎育ちではないため、いろいろと不安な点もあったのですが、親身になってアドバイスしていただきました。お二人には本当にお世話になりました。最近は70代といってもまだまだ若いですし、これからの第2の人生を楽しんでいただきたいと思います。

 競馬を取り巻く環境が変わってきましたし、そろそろ中央競馬でも女性の調教師が誕生してほしいですね。女性の厩舎スタッフは確実に増えてきているのに、最近は調教師試験を受けているという話も聞きません。今は厩務員からでも試験に合格する時代。ぜひ調教師を目指して、この世界に入ってきてほしいと思います。

 今週は2月27日の中山10R・ブラッドストーンS(4歳上3勝クラス、ダート1200メートル)のハコダテブショウが楽しみです。同じ舞台だった前走はハナに立って、直線で後続を突き放す非常に強い競馬。勝ち時計(1分10秒6)も優秀でした。昇級戦でももまれずに自分の競馬ができれば期待できると思います。

相沢 郁(あいざわ・いくお)

 1959年6月19日生まれ。北海道出身。麻布大学獣医学部で獣医師免許を取得。98年に厩舎を開業。初年度からウメノファイバーが京王杯3歳Sを優勝し、翌年にオークス制覇。2012、13年にJRA賞優秀調教師賞を受賞。これまでにJRA重賞19勝をあげている。趣味はお酒。

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