エリザベス女王杯を勝利してGI初制覇を飾ったアカイイト(桃帽)【拡大】
11月14日の阪神11Rで行われた第46回エリザベス女王杯(3歳以上オープン、牝馬、GI、芝・2200メートル、定量、17頭立て、1着賞金=1億500万円)は、幸英明騎手の10番人気アカイイト(4歳、栗東・中竹和也厩舎)が中団追走から直線の半ばで先頭に立つと、そのまま後続を寄せ付けず押し切って勝利。春に大阪杯を制したレイパパレ、秋華賞馬アカイトリノムスメのGI馬を撃破。秋の女王決定戦を制しGI初制覇を果たした。タイムは2分12秒1(良)。
2着は直線で外から追い込んだ3歳馬ステラリア(7番人気)、3着にはクラヴェル(9番人気)が入線し、3連単は330万超の大波乱決着となった。なお、1番人気に支持されたレイパパレは4コーナーで先頭に立つも粘り切れず6着、秋華賞馬のアカイトリノムスメは7着に敗れている。
◆幸騎手(1着 アカイイト)「調教に乗った時から少し馬がムキになりやすいと感じていたので、折り合いを意識していました。ゲートを上手く出せなかったのでどうかと思っていましたが、向こう正面に入った時からはイメージ通りに乗れました。最後は『絶対に伸びてくれる』と信じて、GIで、阪神の内回りなので、早めに長く脚を使うイメージで乗りました。(1着だということは)必死すぎてわからなかったです」
◆幸騎手追加談話(同)「今まで見たレースより早めに動こうと思っていました。手応えは良かったが、思いのほか前を早く捕まえてしまった。先頭に立ってからは『後ろ来ないでくれ』と思いながら追いました。スティルインラブで2着で悔しい思いをしていたので、きょう晴らせてよかったです。(岡オーナーとのコンビでのGI制覇はどういう思いか? という質問に対して)ヨカヨカがこれから頑張ってくれるかなというところで引退したのですが、ヨカヨカで重賞を勝てたことで依頼があったのだと思うので、結果を出せてよかったです。そういう意味では“赤い糸”がつないでくれたのかなと思います」
◆中竹調教師(同)「率直にうれしいです。前走後に馬のめりはりが出てきて、たくましい体に見えていました。ずいぶん変わったなとい感じで送り出しました。レースはいつも通りスタートが遅くて、馬の気分に任せて折り合いに専念して乗ってくれた。いい流れに乗って、前半うまく走ってくれているなと思ってみていた。早い仕掛けで持つのか心配でした。(先頭に立ってから)最後の直線は長かったですね。ゴールした後は、飛び上がるようにうれしい感情がわいてきました。幸騎手には追い切りに乗ってもらって、特に注文することなく乗ってもらいました。オーナーも大変喜んでくださり、うれしいですね。今後はきょうの疲れをしっかりとった後に考えたいです」 ※次走は未定
エリザベス女王杯を勝ったアカイイトは、父キズナ、母ウアジェト、母の父シンボリクリスエスという血統。北海道浦河町・辻牧場の生産馬で、馬主は岡浩二氏。通算成績は20戦5勝。重賞は初制覇。エリザベス女王杯は中竹和也調教師、幸英明騎手ともに初勝利。