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2021.7.20 05:00

【火曜スペシャル】同期トップ16勝!美浦の注目ルーキー・永野猛蔵騎手を直撃

今年のルーキーで最多の16勝と活躍が光る永野騎手。故郷・新潟開催で、さらなる勝ち数の上積みを目指す

今年のルーキーで最多の16勝と活躍が光る永野騎手。故郷・新潟開催で、さらなる勝ち数の上積みを目指す【拡大】

 週替わり企画『火曜スペシャル』第3回は、美浦所属の注目ルーキー・永野猛蔵(たけぞう)騎手=伊藤圭=を取り上げる。3月6日の中山デビュー戦でいきなり白星をマーク。19日現在で同期トップのJRA16勝と順調に勝ち星を積み重ねる18歳に、これまでの自身の騎乗ぶり、今週スタートする出身地・新潟開催に懸ける意気込みなどを聞いた。

 デビューしてまもなく5カ月がたつ。ここまでの永野猛蔵騎手を見ていると、謹厳実直(慎み深く真面目で正直)という言葉がぴったり当てはまる。師匠・伊藤圭三調教師の教えを守り、ひたむきに技術向上を目指す18歳。「先生(伊藤圭調教師)をはじめ、応援していただいているたくさんの方々に結果で応えたい。常にベストのパフォーマンスができるようにもっと技術を磨きたい」と前を向く。

 血縁に競馬関係者はいない。騎手を目指したきっかけは、小学5年で始めた乗馬だったという。

 「小さな頃から馬が好きで、新潟競馬場スポーツ少年団で乗馬を始めました。それまで(テレビで)競馬は見ていたけど、実際に近くで見ると『すごいな』と思いました」

 自身が所属した少年団の先輩には酒井学騎手、南関東で活躍している酒井忍騎手、笹川翼騎手がいる。当時、乗馬練習が終わると、新潟で開催がある土日には午後からレースを観戦した。そこで目の当たりにしたジョッキーという職業にあこがれ、夢に描いた通り騎手免許を取得。今年3月6日の中山3Rでタマモヒップホップの手綱を取り、初騎乗初勝利と華々しいデビューを果たした。19日現在、JRAで16勝。18日の福島競馬で2勝を挙げ、ルーキー8人の中では15勝の小沢大仁騎手を抜いて単独トップに立った。

 「同期の活躍は気になりますね。自分も頑張らなければ…と、いい刺激になります。特に小沢とは学校時代、一緒にトレーニングすることが多かったので、競っているのはうれしい。デビュー当時は気持ちに余裕を持てなくてレースに乗ることだけで精いっぱいでしたが、たくさん乗せてもらうことで少しずつ周りの動きが見えて、いろんなことを意識する余裕が出てきました」

 東京五輪の影響で中央競馬は24日から3週間、新潟、函館の2場開催となる。永野騎手は出身地の新潟で騎乗。その開幕週には、土曜(24日)12R(1勝クラス、芝直1000メートル)のシンシアハート(美・清水英、牝3)など19日の時点で5頭の騎乗依頼が集まっている。また、翌週8月1日の新潟メイン・関越S(OP)ではサトノクロニクル(栗・池江、牡7)に騎乗する予定だ。

 「一生懸命乗って『猛蔵に頼んでよかった』と馬主や厩舎の方々から思われるよう、精いっぱい頑張りたい」

 実績を積み重ねた先には、JRA賞最多勝利新人騎手のタイトルも見えてくる。まだ重賞での騎乗経験はないが、いずれチャンスは巡ってくるに違いない。さまざまな可能性を秘めた“タケゾー”が、夏競馬でさらなるステップアップを目指す。 (片岡良典)

 ■永野 猛蔵(ながの・たけぞう) 2002(平成14)年9月8日生まれ、18歳。新潟県出身。美浦・伊藤圭三厩舎所属。JRA競馬学校騎手課程37期生卒業。3月6日にデビューし、同日の中山3R(タマモヒップホップ)でJRA初騎乗初勝利。通算254戦16勝。161.5センチ、45.5キロ。血液型A。趣味はカラオケ。

 ★永野騎手の師匠・伊藤圭三調教師「春は中山、東京開催で乗って、小回りの福島に替わると最初はポジションニングが良くなかったが、それも経験を積んで覚えていくことだからね。まだまだ課題だらけだけど、(厩舎としても)応援してやりたい。新潟でもしっかりと頑張ってほしいね」

 ★美浦所属の同期・横山琉人…美浦トレセン所属のルーキーは、永野騎手以外にもう一人、横山琉人(りゅうと)騎手(18)=相沢=がいる。横山義行元騎手の次男で、JRA通算118戦4勝を挙げ、うち3勝は札幌でマーク(19日現在)。「デビュー当時はなかなか周りが見えず、どのレースでも先輩から注意されていましたが、今はレースでもだいぶ周りが見え、余裕を持って乗れるようになりました」と横山琉騎手。今後の活躍が期待される。

 ★39期生の小林美駒さんはスポーツ少年団の後輩…かつて永野騎手と新潟競馬場のスポーツ少年団で一緒に汗を流した仲間には、現在JRA競馬学校騎手課程39期生としてデビューを目指している小林美駒(みく)さん(16)がいる。「僕の技術は甘くてまだまだ足りないですが、(彼女に)手本にしてもらえる先輩でありたいですね」と近い将来、同じレースで騎乗できる日を心待ちにしている。

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