相沢師コラム・トレセン365日WEB版(167)~初ブリンカーで一変あるぞ・レノーア

2021.7.15 16:58

 12、13日に行われたセレクトセールは史上最高の落札総額225億円超を記録し、1億円超の取引馬も52頭と空前の活況を見せました。ディープインパクト産駒が4頭しか上場されなくてもこの売上ですから驚くばかり。購買登録者数も増えていて、会場はものすごい熱気でした。世間のコロナ禍とは無縁の世界でしたね。

 中でもサイバーエージェント代表の藤田晋氏は計18頭で、23億円を超えるお買い上げ。ゲームアプリ「ウマ娘」の大ヒットを追い風にした資金力には他の馬主さんも白旗ムードでした。旧知のオーナーは「1億円を超えるような馬はとても買えない」と嘆いていらっしゃいました。確かに、競走馬が1億円以上の賞金を稼ぎ出すのは並大抵のことではありません。一体そのあたりの計算はどうなっているのか…。以前の馬主さんといえば建築業の方が多かったのですが、明らかに層が変わってきています。私はただ指を加えて見ているばかり。セレクトセールは「夢を買う競り」だと改めて痛感しました。

 今週は18日の福島10R・安達太良S(3歳上3勝クラス、芝1200メートル)のレノーアが面白いですね。今週の追い切りで初めてブリンカーを着けてみたところ、ものすごくいい動きをしてくれました。最近はズブさが出てきたのでいいカンフル剤になってほしいですね。小回りの1200メートルも刺激になると思います。頭数は手ごろですし、やや時計のかかる最終週の芝も合うでしょう。現級で2着2回の実力を発揮してほしいですね。

相沢 郁(あいざわ・いくお)

 1959年6月19日生まれ。北海道出身。麻布大学獣医学部で獣医師免許を取得。98年に厩舎を開業。初年度からウメノファイバーが京王杯3歳Sを優勝し、翌年にオークス制覇。2012、13年にJRA賞優秀調教師賞を受賞。これまでにJRA重賞18勝をあげている。趣味はお酒。

閉じる