【宝塚記念】５歳になっても成長中！カレンブーケドール

カレンブーケドール＝美浦トレセン（撮影・塩浦孝明）【拡大】

　サマーＧＰでは多くの善戦キャラたちが悲願を叶えてきた。今年はその過去のどの馬よりも勝利を欲している馬がいる。カレンブーケドールだ。

　３歳春のスイートピーＳを最後に、もう２年以上も勝利の美酒を味わっていない。それでもオークス、秋華賞、ジャパンＣと３度の２着を含め、ＧＩ６戦で一度も掲示板を外したことがない。能力は文句なし。そろそろ競馬の神様が振り向いたっていい。今年は５歳牝馬の実力派にドラマティックなＶを期待したい。

　牝馬の５歳といえば、一般的に能力のピークを過ぎていてもおかしくはない。だが、カレンはまだ成長。前走の天皇賞・春は長距離輸送を挟んだにもかかわらず、過去最高の４８０キロで出走。牝馬にとって過酷な３２００メートルを最後まで走り抜いて３着に入った。

　久々にコンビを組んだ戸崎騎手は、２番手から早めに先頭に並びかける積極策を選択した。「プランどおり運べました。セーフティーリードを取って押し切りたいというイメージ」。慣れない距離とペースに少し力んだこともあり、残り１００メートルで力尽きたが、近走で最もＶを意識でき、心躍ったことは間違いない。引き続き手綱を取る名手はこうも言った。

　「先週の追い切りに乗って、体の張り、毛ヅヤが良くなり、雰囲気も一段と良くなっていると感じました。距離も今回のほうがいいと思うので」

　この中間で状態はグンと上昇。阪神芝２２００メートルは望むところだ。現役最強の座にいる同期のライバル、クロノジェネシスはドバイシーマクラシック（２着）からの帰国初戦で、さらに主戦がケガをして乗り替わりという不安要素がある。デキ絶好のカレンが、数々のドラマが生まれた夏の仁川で劇的な逆転Ｖを演じても不思議ではない。

　究極の３連単はカレンを１着に固定。クロノジェネシスとレイパパレを２着に据えた１２点で勝負だ。（夕刊フジ）

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