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2021.5.27 04:57

【横山武史へのエール(4)】柴田政人元調教師&同期騎手

柴田政人元調教師

柴田政人元調教師【拡大】

 連載の最終回は本紙で「政人の目」を連載中の柴田政人元調教師(72)が、横山武史騎手の印象と将来性について語った。また同期騎手が見た“タケシ”の姿とその変化とは。

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 本紙評論家の柴田政人元調教師は、日本競馬がさらに盛り上がるには、日本人騎手、特に若い世代の活躍が不可欠だ、と言い続けていた。そんな中で現れた22歳の新星・横山武史騎手の華々しい活躍をうれしく思う。

 「思い切りのいい騎乗をするよね。少し動くのが早いな、と思うときでも、最後まで負けまいとする迫力がある。“俺が勝つ”という気持ちが強いのは、おやじ(横山典騎手)と同じだね」

 横山典騎手とは騎手時代に何度も競い合った。当時感じた気迫を、息子にも感じ取っている。

 エフフォーリアでの皐月賞Vを「見事だった」と言う。勝負どころで瞬時に内を選んだ判断、プレッシャーを跳ねのけてのGI制覇に、「これから信頼を勝ち得ていくはず」と確信。「強い馬に乗ることで騎手は育っていく。今回のチャンスを生かしてほしい。すでにトップレベルにあると思うが、もっと上を目指してルメールを負かせるように素質を伸ばしていってほしいね」と無敗の2冠制覇だけでなく、ジョッキーとして頂点を目指してほしいと大きな期待を寄せる。

 同期たちも、それぞれが思い出や印象を交えて横山武騎手を語る。「騎手になってから特に変わった。競馬に対してすごく真面目で、ブレることなく向き合っている」と言う武藤騎手をはじめ、全員が彼の研究熱心な姿を明かす。

 富田騎手は「競馬学校時代の同期は7人で、成績は武史が6番目、自分が7番目。ずっとこの順番でした。だからお互いにうまくなろう、成績順を上げようと」と、ともにはい上がってきた。木幡育騎手は「美浦の乗馬苑で小学5年の時から一緒。お互い切磋琢磨(せっさたくま)してきたいいライバル。彼がダービーに出ることで、僕自身もいい刺激になる」と発奮する。

 そして「主役級の馬でダービーに出られるなんてすごいこと。プレッシャーはあると思うけど、本番に強いタイプ。アイツならやってくれると思いますよ」と川又騎手。みんなが“タケシ”の活躍を信じている。

 ■柴田 政人(しばた・まさと) 1948(昭和23)年8月19日生まれ、72歳。青森県出身。1966年から騎手として活躍し、ウイニングチケットで93年の日本ダービーをV。騎手通算1万1728戦1767勝。96年3月に美浦で厩舎を開業し4245戦191勝。2019年2月に定年で勇退した。