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2021.5.10 05:00

【NHKマイルC】令和の黒船シュネルマイスターが大接戦制す!

シュネルマイスター(手前)は首の上げ下げの接戦をハナ差で制した(撮影・菅原和彦)

シュネルマイスター(手前)は首の上げ下げの接戦をハナ差で制した(撮影・菅原和彦)【拡大】

 NHKマイルCが9日、東京競馬場で18頭によって争われ、ルメール騎乗で2番人気のシュネルマイスターがハナ差で差し切り、3歳マイル王に輝いた。外国産馬による優勝は2001年クロフネ以来20年ぶり。2着に7番人気ソングラインが入り、1番人気グレナディアガーズは3着。3番人気バスラットレオンはスタート直後に騎手が落馬し、競走を中止した。

 最後まであきらめない“ゲルマン魂”で、ハナ差の激戦をものにした。レースレコードに0秒2差の高速決着を制したのは、ルメール騎手が導いたドイツ産馬のシュネルマイスター。かつて“(外)のダービー”とも呼ばれた一戦に、20年ぶりの外国産馬Vをもたらした。

 「最後、(2着の)ソングラインがちょっと内にモタれたので、シュネルマイスターにラストエフォート(奮闘)をお願いしたね。“あともうちょっと、頑張ってください”と言った。彼も“はい”と言ってました」

 今年2度目のGI勝ちを決めたルメール騎手は満面の笑みだ。世界を知る名手らしく「ドイツの馬は血統が良くて、すごくタフ。きょうのシュネルマイスターにもそれが見られた」と頑張りをたたえると、ドイツの歴史的名牝を引き合いに出して将来性にも太鼓判。「デインドリームは2歳時にフランスの小さい競馬場で走っていたのに、その後に凱旋門賞を勝った。シュネルマイスターはまだ(体が)柔らかくて子供っぽい。もうちょっとタフになったら、もっともっと強くなれる」と今後に期待を込めた。

 弥生賞ディープインパクト記念で2着となり、皐月賞の優先出走権を獲得しながらのマイル参戦に「きょうはすごいチャレンジだったと思うので結果が出て良かった」と手塚調教師は感無量の面持ち。「日本にない血統なので、GIという勲章が手に入って、彼の今後は明るくなったと思う。秋もマイルで走らせるのが、一番いいパフォーマンスを発揮できるのかなと思います」と秋に備える方針も明かした。

 父が欧州でマイルGIを4連勝したキングマンで、母はドイツオークス馬。将来は種牡馬としての成功も期待される舶来の若き才能は、今後もマイル路線を軸に天賦のスピードに磨きをかけていく。 (内海裕介)

■シュネルマイスター 父キングマン、母セリエンホルデ、母の父ソルジャーホロウ。鹿毛の牡3歳。美浦・手塚貴久厩舎所属。ドイツ産。馬主は(有)サンデーレーシング。戦績4戦3勝。獲得賞金1億4838万2000円。重賞は初勝利。NHKマイルCは手塚貴久調教師が初勝利、クリストフ・ルメール騎手は2016年メジャーエンブレムに次いで2勝目。馬名は「スピードの名人(ドイツ語)」。

≪アラカルト&売り上げ≫

★ドイツ産(外)馬のJRA・GI初制覇…外国産馬による優勝は2001年(クロフネ)以来20年ぶりで、ドイツ産(外)馬のJRA・GI制覇は初めて。

★キングマン産駒…初出走で初勝利。JRA・GIではこれまで桜花賞(エリザベスタワー)の13着が最高で、延べ2頭の出走で初勝利。

★最少キャリアV…4戦目での制覇は12年カレンブラックヒルに並ぶ最少キャリア。

★同一馬主による1~3着独占…1着シュネルマイスター、2着ソングライン、3着グレナディアガーズと(有)サンデーレーシングの所有馬が上位独占。同一馬主によるJRA・GIの1~3着独占は12年ジャパンC(1着ジェンティルドンナ、2着オルフェーヴル、3着ルーラーシップ)以来、史上2回目。

★手塚貴久調教師…管理馬延べ6頭の出走で初勝利。JRA・GIは昨年の天皇賞・春(フィエールマン)以来の7勝目で、18年から4年連続のJRA・GI勝利。

★着差…ハナ差の決着は00年(1着イーグルカフェ、2着トーヨーデヘア)以来、21年ぶり2回目。

◆売り上げ…NHKマイルCの売り上げは152億4582万300円で、前年比108・9%だった。

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