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2021.5.4 05:00

【われかく戦う】グレナディアガーズ中内田師「グンと良くなった」

朝日杯FSをレコードで制したグレナディアガーズ。東京コースは初だが、スピード決着は望むところだ

朝日杯FSをレコードで制したグレナディアガーズ。東京コースは初だが、スピード決着は望むところだ【拡大】

 今週から東京競馬場で5週連続のGI開催となり、日曜は3歳マイル王を決めるNHKマイルCが行われる。昨年の朝日杯FSをレース&2歳コースレコードで制したグレナディアガーズ(栗東・牡)を送り込む中内田充正調教師(42)を直撃。伸びしろを残しながらも抜群の身体能力とバランスの良さを備える同馬の、GI2勝目への自信を語った。

 (取材構成・宇恵英志) 

 --2歳マイルGI・朝日杯FSを1分32秒3のレース&2歳コースレコードで制覇。3歳では皐月賞、日本ダービーのクラシックを目指さずにマイル路線を選び、今年早々にこのNHKマイルCを目標に定めた

 「血統背景(※注)を考えると、将来的に種牡馬になる可能性が十分にある馬です。これからさらにGIのタイトルを2つ、3つと取らせたい。東京競馬場は初めてになりますが左回りは心配していませんし、直線の長いコースはいいと思います。賢い馬で、長距離輸送も大丈夫です」


グレナディアガーズの血統表(競馬予想ツール「Deep」より)

 --長所は

 「身体能力の高さ。それとバランスのいい体です。スピードに乗ると芯の入る走りをする。動きにブレがないんです」

 --初めて同馬を見たときの印象を聞きたい

 「1歳の春でした。体のバランスが良く、いい素材でした。(福島・ノーザンファーム天栄から昨年5月14日に)トレセンに入厩した段階でもバランスのいい体は変わっていませんでしたし、バランスが崩れることなく今に至っています」

 --フランケル産駒は気性の激しい馬が目立つ

 「確かに難しい面を持つ子供が多いですが、グレナディアガーズは扱いやすい方だと思います。まだ“子供、子供”していますが、注意しながらやっていますし、テンションが上がらずにいい過程で調整できています」

 --現段階の完成度は

 「昨年の朝日杯FSの頃と比べると、全体的に成長はしています。しっかりとしましたね。ただし、まだまだですよ、完成度は。今後の伸びしろは十分にあります」

 --今年初戦のファルコンSは2着だった

 「あのときは馬場が良くなく、荒れた芝(良馬場発表も、ボコボコが目立つ状態)。バランスを崩し気味で力む面がありました。結果的に道中で力を入れ過ぎたぶん、最後は止まってしまいましたね。伸びてはいましたが、しまいまで体力が続きませんでした。あくまでも前哨戦ですので、悲観はしていませんよ」

 --4月29日の1週前追い切り(不良の栗東芝コースで6ハロン83秒7-11秒5)は抜群の動きだった。抱負も含めて

 「雨の影響を考えて芝コースで追い切りましたが、2週前追い(坂路4ハロン55秒9)より動きは良かったです。前走は7、8割といった状態でしたが、1回使ってグンと良くなっています。目標の一戦ですし、いい状態で出せるという手応えがありますよ。いいパフォーマンスをお見せできると考えています。できれば良馬場で競馬をしたいですね。(朝日杯FSのように)レコード決着になるくらいの硬い馬場を好むタイプだと思います」

★NHKマイルCの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

 ■中内田 充正(なかうちだ・みつまさ) 1978(昭和53)年12月18日生まれの42歳。滋賀県出身。アイルランドの高校に入学し、英国の大学で馬学を学んだ後、米国でR・フランケル調教師に師事。エンパイアメーカー(米GI3勝、種牡馬でも活躍)の調教にも関わった。2006年にJRA競馬学校厩務員課程に入学し、07年4月から栗東・橋田厩舎で厩務員、調教助手として勤務。12年に調教師免許を取得し、14年3月開業。17、19年にJRA賞最高勝率調教師、19年にJRA賞優秀技術調教師を受賞。JRA通算253勝。うち重賞はGI3勝を含む21勝(3日現在)。

 ※注…グレナディアガーズの父フランケルは2008年英国産で、英国で14戦無敗。うちGIは9連勝を含む10勝を挙げ、11、12年と連続で欧州年度代表馬に選ばれた名馬。種牡馬としては日本のGI馬ソウルスターリング、モズアスコットをはじめ、世界でGI馬を出している。11年カナダ産の母ウェイヴェルアベニューは、米GI・BCフィリー&メアスプリント(ダ1400メートル)など7勝を挙げた。

 ★馬名の意味…1656年に設立されたイングランドの近衛歩兵連隊。グレナディア(Grenadier)が擲弾兵(原始的な手榴弾を投げる兵隊)を意味することから、擲弾兵近衛連隊の意味も。