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2021.3.14 05:00

菜七子も超えた!女性騎手最速デビュー8日目で奈穂初勝利!

師匠の矢作調教師(右)と記念撮影に挑んだ奈穂(左)。最初の恩返しともなった(撮影・岩川晋也)

師匠の矢作調教師(右)と記念撮影に挑んだ奈穂(左)。最初の恩返しともなった(撮影・岩川晋也)【拡大】

 菜七子超えの快挙だ! 今年のJRA新人女性騎手である古川奈穂騎手(20)=栗東・矢作芳人厩舎=が13日、阪神6Rでバスラットレオンに騎乗して鮮やかに逃げ切り、デビュー12戦目でJRA初勝利を挙げた。6日の初騎乗からわずか8日目での勝利は、藤田菜七子騎手(23)=美浦・根本康広厩舎=ら歴代のJRA女性騎手の中でも最速の記録となった。

 先輩女性騎手の藤田菜七子騎手(23)=美・根本=は、後輩の初勝利に「おめでとうございます。私も負けないように頑張ります」とコメントした。2月19日にサウジアラビアで行われた騎手招待競走に遠征したため、帰国後は自主隔離のため2週間騎乗を取りやめていたが、13日の中山競馬で復帰。6鞍に騎乗して4着が最高と、今年のJRA4勝目はお預けとなった。14日も中山で騎乗する。

 あこがれの菜七子も、歴代の先輩女性騎手も超えるスピード記録だ。新人女性ジョッキーの古川奈穂騎手が、阪神6Rでバスラットレオンに騎乗し、鮮やかな逃げ切りでJRA初勝利。先頭でゴール板を駆け抜けると、この日から入場が再開された阪神競馬場のファンから拍手と歓声が起こった。

 「チャンスのある馬に乗せていただいての勝利だったので、馬主さん、先生、スタッフの皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです」

 注目を集めるハタチのヒロインが、ホッとした表情を浮かべた。単勝1・9倍の1番人気でも気負うことなく、スタートを決めて、周りを気にしながらもマイペースで逃走。手応えよく直線に向くと、冷静に直線半ばから追い出し、2着馬を2馬身半突き放した。

 6日の初騎乗から8日目での初勝利は、女性騎手の中では、増沢由貴子騎手(旧姓・牧原)の16日目を抜いて史上最速の記録だ。JRA通算12戦目での勝利は、西原玲奈元騎手の9戦目に次ぐ2番目タイ。「背中を追いかけて、超えられるように頑張りたい」と目標にする藤田菜七子騎手のデビュー37日目、通算51戦目も大幅に上回った。

 ゴールドシップが勝った2012年の有馬記念をテレビで見て、騎手を志し、中高一貫の進学校を中退した。だが、乗馬経験がほとんどなく、思い悩む日々…。苦しい時期に出会ったのが、女性騎手の第一人者として名古屋競馬で活躍する宮下瞳騎手だった。JRA競馬学校2年生時に、所属する矢作厩舎が交流競走に出走させる際に帯同し、今でも心に刻む金言をもらった。

 「楽しみながら馬に乗るのが一番だよ」

 厩舎スタッフからのアドバイスにも、素直にいろいろと試して、自分に合うものを取り入れようとする向上心の持ち主。「馬の能力を出し切るように騎乗すること」を心掛けて、早々と初勝利をつかんだ。

 「お客さんの前で競馬するのも初めてだったので、うれしかったです。1着は格別だなと思いました。まだまだ(矢作)先生には恩返しをしていかないといけないですね」

 プロとして大きな一歩を踏み出した奈穂。さらなる飛躍を目指して、羽ばたいていく。(長田良三)

 もう一人の新人女性騎手である永島まなみ騎手(18)=栗・高橋康=は13日、中京で3鞍に騎乗。1Rヤマニンバルトロの5着が最高着順で、初勝利を挙げることはできなかった。古川奈騎手の初勝利については「勝っていましたね。私も頑張ります」と前向きにコメント。新人女性騎手2人は、14日の中京8Rで初対決を迎える。

 ◆師匠の矢作調教師「GI並みに緊張したよ。上手に乗ったと思います。自分の馬で勝たせてあげられてよかった。ただ、技術的にはまだまだもいいとこなのでね。一歩一歩、成長してほしいなと思います」

 古川 奈穂(ふるかわ・なほ)…2000(平成12)年9月13日生まれ、20歳。東京都出身。栗東・矢作芳人厩舎所属。2017年にJRA競馬学校騎手課程36期生として入学。在学中の負傷で1年遅れて卒業し、37期生の永島まなみ騎手とともに藤田菜七子騎手以来5年ぶりのJRA所属女性騎手としてデビュー。155センチ、45キロ。血液型A。