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2021.2.26 04:59

【さらばホースマン】56歳で勇退…GI38勝の角居師「超高速で上がってきた感じ」

厩舎の看板を持って、スタッフと記念撮影をする角居調教師(前列左から3人目)(撮影・岩川晋也)

厩舎の看板を持って、スタッフと記念撮影をする角居調教師(前列左から3人目)(撮影・岩川晋也)【拡大】

 家業を継ぐために、今週末で競馬界を去る角居勝彦調教師(56)=栗東。GI7勝の名牝ウオッカをはじめ、数々の名馬を育成した名伯楽が、勇退を間近に胸の内を語った。その他にも、定年を迎える美浦の星野忍調教師、栗東の松田国英調教師、石坂正調教師ら、東西8人の調教師がラストウイークを迎える。

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 数々の偉業を成し遂げてきた名伯楽が、28日をもって惜しまれつつ勇退する。25日の調教後、厩舎スタッフとの記念撮影を終えた角居調教師が、心境を語った。

 「ずっと馬の別ればかりイメージしていましたが、従業員がバラバラになるのを思うと、感慨深いですね」

 2001年に厩舎を開業し、20年間の調教師生活で名馬を育て上げてきた。牝馬として64年ぶりに日本ダービー制覇を飾ったウオッカをはじめ、日米オークス馬シーザリオ、ドバイワールドCを制したヴィクトワールピサなど、国内外でGI38勝という輝かしい成績を残した。

 「短い期間で一気に上まで上らせてもらった気がします。ブルジュ・ハリファ(ドバイの高層タワー)に超高速で上ってきた感じですね」

 家業(天理教の教会)を継ぐため、定年まで14年を残しての勇退となるが、引退馬のキャリア支援『サンクスホースプロジェクト』の活動も継続していく。「(ファンが馬と)身近に接していけるように、お手伝いしたいですね」と優しいまなざしで夢を描く。

 最後の週は、日曜阪神9R・甲南S(3勝クラス)のワイドソロモンで有終の美を狙う。「気性の勝った子ですが、乗りやすくなっているし、いい状態です。『とりあえず無事に』ですが、いい競馬をしてくれたらうれしいですね」

 輝きを放ったまま競馬界に別れを告げる世界の角居調教師。名トレーナーの馬を愛する気持ちは永遠に変わらない。 (斉藤弘樹)

 ■角居 勝彦(すみい・かつひこ)1964(昭和39)年3月28日生まれの56歳。石川県出身。86年に栗東・中尾謙太郎厩舎で調教助手となり、97年から同・松田国英厩舎で調教助手。2000年に調教師免許を取得し、01年に厩舎開業。JRA賞は最多賞金獲得調教師を5回、最多勝利調教師を3回、優秀技術調教師を5回授賞。JRA重賞は日本ダービー2勝などGI26勝を含む82勝。JRA通算762勝(25日現在)。他に海外GI5勝、交流GI7勝。

 

【今週の出走馬】
 <日曜・阪神>
9Rワイドソロモン  B


※各厩舎の評価は担当記者のもの(A=単争い、B=連候補、C=微妙)。