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2020.11.1 04:47

【アルテミスS】白毛初のGI制覇へ!ソダシ重賞連勝

純白の馬体をはずませて、府中の長い直線を押し切ったソダシ。白毛初のGI制覇も見えてきた

純白の馬体をはずませて、府中の長い直線を押し切ったソダシ。白毛初のGI制覇も見えてきた【拡大】

 アルテミスSが31日、東京競馬場で16頭によって争われ、吉田隼騎乗で1番人気のソダシが好位追走から早めに抜け出して快勝。白毛馬初の芝重賞制覇となった札幌2歳Sに次ぐ重賞連勝を果たし、デビューから無傷の3連勝とした。今後は阪神JF(12月13日、阪神、GI、芝1600メートル)が目標となる。2着には2番人気ククナが入った。

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 ゴールの先にそびえ立つ富士山に向かい、雪のように純白の馬体がまっしぐらに伸びていく。JRAの現役に8頭しかいない白毛のソダシが札幌2歳Sに続く重賞連勝。吉田隼騎手は冷静な口調で完勝劇を振り返った。

 「ホッとしています。瞬発力勝負になるのが嫌だったので前々の競馬で自分から早めに先頭に立って抜け出す形で。イメージ通りにいけました」

 好スタートから逃げ馬の背後につけると、残り400メートルで堂々と先頭へ。坂を駆け上がっても勢いは全く衰えず、セーフティーリードを保ったままデビュー3連勝のゴールに飛び込んだ。西日を浴びてきらきらと輝く姿は、伝説に登場する神馬のようなオーラすら漂わせていた。

 「東京の芝で結果を出せたのは収穫。ダート血統を覆したね。芝の方が白毛が映えていい」と須貝調教師はにんまり。検量室前に戻ってくるまで時間がかかったが、それは「ゴールを過ぎても止まらなかった」ため。桁違いのスピードとスタミナは無限の可能性を感じさせる。

 今後は順調なら2歳女王決定戦・阪神JFに向かう。指揮官は「本物のアイドルになったみたい。プロデューサーとして責任重大です。競馬ファンが増えてくれればいいですね」と期待を口にした。人気と実力を兼ね備えたヒロインが白毛初のGI制覇に突き進む。(漆山貴禎)

■ソダシ 父クロフネ、母ブチコ、母の父キングカメハメハ。白毛の牝2歳。栗東・須貝尚介厩舎所属。北海道安平町・ノーザンファームの生産馬。馬主は金子真人ホールディングス(株)。戦績3戦3勝。獲得賞金6809万9000円。重賞は2020年GIII札幌2歳Sに次いで2勝目。アルテミスSは須貝尚介調教師が2012年コレクターアイテムに次いで2勝目。吉田隼人騎手は初勝利。馬名は「純粋、輝き(サンスクリット語)」。

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