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2020.6.18 04:55

【函館スプリントS】ライトオンキュー闘魂追い

ライトオンキューは函館芝コースで古川騎手を背に馬なりで加速。2馬身追走から力強く先着し、調教評価は最高の『S』となった

ライトオンキューは函館芝コースで古川騎手を背に馬なりで加速。2馬身追走から力強く先着し、調教評価は最高の『S』となった【拡大】

 サマースプリントシリーズ第1戦・函館スプリントステークス(SS)の追い切りが17日、美浦トレセンと函館競馬場で行われた。函館芝コースでは、ライトオンキューが5ハロン64秒4-11秒4をマークし、2馬身追走から馬なりで半馬身先着。調教評価は最高の『S』で、重賞2連勝へ最高の仕上がりをアピールした。

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 1年前の“忘れ物”を取りに、戻ってきた。昨年、禁止薬物問題の影響を受け競走除外となったライトオンキューが、因縁の函館芝コースで貫禄の動きをみせた。

 ひんやりとした海風が吹きすさぶ中、主戦の古川騎手を背に僚馬モンテヴェルデ(2勝クラス)を2馬身追いかけて加速する。10日に栗東坂路4ハロン49秒4の一番時計をマークしており、強い負荷をかける必要はない。この日は終始馬なりでも、持ち前の闘争心を発揮。ラスト1ハロン11秒4(5ハロン64秒4)でグイッと半馬身抜け出し、調教評価は最高の『S』だ。

 「やっぱり脚が速い。休み明けって感じがないわけではないけど、気持ちは入っている」と、鞍上は笑顔だ。参戦予定だった3月のドバイ・アルクオーツスプリントが新型コロナウイルスの影響で中止になったときも、現地まで足を運んだ主戦ジョッキー。今回は7カ月の休み明けとなるが「ちゃんと力は出せる」と、京阪杯からの重賞連勝へきっちり手応えをつかんだ様子だ。

 見届けた昆調教師も「やればもっと時計は出るけど、これで十分。急ピッチで調教を重ねても、ダメージが出ずに馬自身がしっかり応えてくれる」と目を細める。

 1勝クラスで勝ち切れない内容が続いていた2018年5月末。完成度を高めるために、思い切って休養させた。翌19年1月の復帰戦を快勝すると、トントン拍子に出世し、3月末にはオープン入り。昨年のこのレースは出走がかなわなかったが、「出ていれば勝っていたと思う」とトレーナーは振り返る。

 「最初は短距離馬のわりに完成度が低かったが、(18年に)8カ月間休ませたことで持てる力を発揮できるようになった。(昨夏4着の)キーンランドCも“うまく立ち回っていれば”という内容。サマースプリント王者を狙いたいし、結果が出れば次は当然、GIって話になる」

 今後に向けて、陣営は明確な青写真を描く。スプリンターズS(10月4日、中山、GI、芝1200メートル)を秋の大目標に掲げるのも、備わっているポテンシャルの高さを確信しているからこそ。「今年の函館は時計が速いけど、きょうみたいな(軽い)馬場でこういう走りができるのだから大丈夫」と、古川騎手は高速決着への対応にも自信をのぞかせる。

 消化不良だった昨夏とは違う。充実の夏、そして秋へ。叩き上げの快速馬がきっちりと態勢を整えた。(内海裕介)

★函館スプリントSの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載