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2020.5.28 05:06

【コントレイルを知る男たち】世話役・金羅隆助手

コントレイルにまたがる金羅助手。デビュー当時からの成長ぶりを強く感じている (撮影・安部光翁)

コントレイルにまたがる金羅助手。デビュー当時からの成長ぶりを強く感じている (撮影・安部光翁)【拡大】

 特別連載「コントレイルを知る男たち」の最終回(第4回)は、栗東・矢作厩舎でコントレイルの持ち乗りを務める金羅(きんら)隆助手(36)。最も至近距離で見続けてきた世話役が、初めて怪物ぶりに気づいた瞬間とは…。快挙がかかる大一番を前に、心境を聞いた。

 父ディープインパクト以来、15年ぶりとなる無敗での2冠制覇がかかる日本ダービー。コントレイルの世話役を務める金羅助手は、感謝の気持ちを胸にひのき舞台に立つ。

 「ダービーは、テレビで見ているだけのものと思っていました。まさか自分がこれだけチャンスのある馬で出られるとは…。信じられない気持ちです」

 2005年の三冠馬で、GI7勝を挙げた偉大な父から、抜群のスピードと瞬発力を継承。金羅助手が素質の片鱗(へんりん)を感じ取ったのは、昨年9月のデビュー戦を控えた調教だった。

 「僕が乗って、促して(ラスト2ハロン)12秒0-12秒0が出ていたし、これはすごいなと。反応が良すぎるくらい速く、瞬発力がすごいですね」

 全4戦でメンバー最速の末脚を繰り出して4連勝。ホープフルSのあと、前哨戦を使わず直行した皐月賞ではサリオスとの無敗馬対決を制して世代最強を証明した。「4コーナーで上がっていく脚が速く、最後はしっかり伸びてねじ伏せたし、持っているポテンシャルがすごい。4カ月ぶりも全然問題なかったし、強かったですね」と、“予感”に違わぬ快進撃に舌を巻いた。

 金羅助手は、佐藤正厩舎所属だった15年に、サウンドスカイで交流GI・全日本2歳優駿(川崎、ダ1600メートル)を1番人気で制した。ダートに転じてから4連勝で頂点に上り詰めた当時を「うれしかったのもありますが、ホッとしましたね。人気もしていたし、ダートでずっと負けなしで行っていましたから」と振り返る。厩舎の解散を受け、18年3月に矢作厩舎へ。そこからわずか1年半で“大器”との出会いが待っていた。

 「前走ほど(レース)間隔もあいていませんし、調整はしやすいです。東京2400メートルはかなりタフですがクリアしてほしいですね。負けてほしくない気持ちはありますが、まずは無事にゲートインさせたいです」

 いい緊張感を持ちながら過ごす充実の日々。全幅の信頼を置く愛馬と、自然体で東上する。 (斉藤弘樹)

■金羅 隆(きんら・たかし) 1984(昭和59)年2月6日生まれ、36歳。三重県出身。西山牧場、湖南牧場、グリーンウッドなどの牧場勤務を経て、2007年から栗東・佐藤正雄厩舎に所属し、15年の全日本2歳優駿を制したサウンドスカイなどを担当。定年による同厩舎の解散を受け、18年3月に矢作厩舎へ移った。

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