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2020.5.27 04:49

【コントレイルを知る男たち】柿元裕望装蹄師

柿元裕望装蹄師

柿元裕望装蹄師【拡大】

 特別連載「コントレイルを知る男たち」の第3回は、栗東トレセンで競走馬の脚元を支える柿元裕望装蹄師。4戦無敗の皐月賞馬に無限の可能性を感じている。

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 史上7頭目の無敗の2冠制覇を目指すコントレイルの入厩当初が、昨日のことのよう。皐月賞馬を“足元”から支えている柿元装蹄師には、デビュー前の印象が強く残っている。

 「脚を持った瞬間に『柔らかい』と感じましたね。肩、首回りを触った感触も良かった。りんとした雰囲気でしたね」

 “走る馬”の特徴である薄い蹄。左右の均整も取れている。削蹄、蹄鉄の打ち替えの際もおとなしく、扱いやすい。

 「とにかく、無駄なことをしない。こちらの作業中、ジッとしてくれているんです。肝が据わっている感じ。トウカイテイオーもそうでした」

 見習い時代に関わった“帝王”のことは、今も忘れない。馬場入場の際のダク(速歩)は“テイオーステップ”とも評されるほど、軽やかで滑らかだった。

 「コントレイルも歩様が柔らかい。そして、しなやかな筋肉の持ち主です。この馬の柔らかさこそ、スピードの源だと思います」

 装蹄所を開業後の自身のキャリアのなかで、トップと言い切る大器。すでに完成度は高いが「装蹄に行くたびに良くなっているので、今後、もっと体がパンとしてきそう。さらに上の“化け物”になる可能性があると感じています」

 皐月賞を快勝し、“ディープインパクトの最高傑作”、“父を超える存在”との声も聞かれ始めた。「今の段階で蹄に悪い部分はありません。このまま無事にレースを迎えてくれれば」。大一番まであと4日。いい意味での緊張感を感じながら、柿元装蹄師は蹄を見守り続ける。(宇恵英志)

★日本ダービーの特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載

■柿元 裕望(かきもと・ひろみ) 1971(昭和46)年生まれ。滋賀県出身の48歳。師匠は父の柿元純司装蹄師で、トウカイテイオー、フサイチコンコルドなど、担当馬3頭が日本ダービーに優勝。父の下で修業を積み、腕を磨いた。担当馬のディープブリランテが、12年の日本ダービーを勝利している。