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2020.5.15 05:00

【ヴィクトリアマイル】ラヴズ、アーモンドの7冠阻止追い!

坂路を駆け上がるラヴズオンリーユー。時計自体は控えめながら調教採点はAだ(撮影・岩川晋也)

坂路を駆け上がるラヴズオンリーユー。時計自体は控えめながら調教採点はAだ(撮影・岩川晋也)【拡大】

 東京競馬場で17日に行われるGI・ヴィクトリアマイルの出走馬18頭が14日、確定した。昨年のオークス馬ラヴズオンリーユー(栗東・矢作芳人厩舎、牝4歳)はこの日、滋賀県の栗東トレセンで最終追い切りを実施。坂路コースを単走で軽めに駆け上がった。今春に予定していたドバイシーマクラシックは現地到着後に中止。その影響が残るなか、陣営は試行錯誤しながら状態アップに努めている。現役最強馬アーモンドアイとは今回が初対決だが、これまでもベストではないコンディションで勝ってきた地力には要注意だ。

 雲ひとつない青空の下、ラヴズオンリーユーがしっかりした脚どりで駆け上がる。坂井騎手(実戦はM・デムーロ騎手)を背に坂路で単走での追い切り。だが、動きを見届けた矢作調教師の表情は晴れなかった。

 「(ドバイ遠征中止の)影響はありますよ。馬はふっくらしているけど、動きが硬い。日に日に良くなっているのは確かだけど、(一番好調だった)オークスに比べると85%くらいですね」

 余力十分に4ハロン54秒8-12秒4を計時した。レース当週、ソフトに仕上げるのはいつものパターンだ。ただ、始動予定だったドバイシーマクラシックが中止になった影響で、この中間は苦心の調整を強いられている。

 今年3月中旬だった。ドバイに向けてきっちり仕上げた状態で現地に到着した直後に、レースの中止が決定。緊急事態下での滞在中は引き運動しかできず、一気に体が緩んでしまったという。「もともと無事にくるのが難しい馬だけに難しい部分はある」とトレーナー。今回も調整を進めるなかで、体に硬さが出た。さらに、CWコースでの1週前追い切りが5ハロン69秒5-11秒5と、当初の予定より負荷が軽くなってしまった。そうした経緯を踏まえ、今週は木曜追いを決断。「日曜(10日)にしっかりやって、実質的な最終追いにしようと決めた。速い時計(CWコースで6ハロン79秒3-11秒8)で負荷をかけたので、(当週は間隔をあけて)水曜より木曜にした」と意図を説明する。

 また、昨年のオークス時と同様、本番2日前のきょう15日に東京競馬場に向けてひと足早く輸送を行う。「到着して1日たつとカイバを食べるからね。状態はベストじゃないけど、取り組みはベストを尽くす」と矢作師。国内外でGI6勝を挙げるアーモンドアイとの初対決に向け、できる限りの手を尽くして臨む構えだ。

 鞍上は心強い。主戦のM・デムーロ騎手は、10日に同舞台で行われたGI・NHKマイルCをラウダシオンで制覇。中間の調教にもまたがっているジョッキーは「いい状態だと思う。エリザベス女王杯は3着に負けて、負けたことがない馬だったから苦しかった。リベンジしたいと思っています」と力を込める。

 矢作師は「一番強い馬が出てきて、ファンの方には盛り上がってもらえると思う。少しでも日曜までに状態を上げて、強い馬と互角に戦えるようにしたい。潜在能力に期待したい」と結んだ。

 これまでにも苦境で結果を出してきた。100%の仕上がりではなくとも、ラヴズオンリーユーの地力は侮れない。 (川端亮平)

★ヴィクトリアマイルの出馬表はこちら

 ★最少キャリアVへ…ラヴズオンリーユーは、デビュー4連勝で昨年のオークスを制覇。同レース史上最少キャリアタイ記録だった。今回勝てば、通算6戦目でのJRA古馬GI制覇で、これはグレード制を導入した1984年以降、ファインモーション(牝3=2002年エリザベス女王杯)、リアルインパクト(牡3=11年安田記念)、フィエールマン(牡4=19年天皇賞・春)、クリソベリル(牡3=19年チャンピオンズC)に続き5頭目となる。

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