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2020.5.11 18:56

【リレーコラム】東京サンスポ~スズカルパンの100戦はすごい!by片岡良典

片岡良典記者

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 スズカルパン(牡11歳、父スズカマンボ、母ルンルンスズカ)が2日の下鴨S(10着)で100戦(4勝)に到達した。2011年9月10日の新馬戦(4着)から8年7カ月23日。サラブレッドとしては、JRA最多出走記録127戦(4勝)を持つハートランドヒリュが、04年4月25日の紫野特別(7着)で100戦目を迎えてから16年ぶり8頭目の大記録だ。

 昔と違って今は馬が入れ替わるサイクルが早く、4、5戦使って見込みがないと判断すれば、すぐに抹消して地方へ転出するか、乗馬になるかなど用途変更になってしまう。もちろん、馬主もタダで厩舎に預けているわけではない。1頭につき毎月、60~70万円ぐらいのカイバ料を払うわけだから、1開催で2回走って出走手当でペイできればいいが、上のクラスに上がって1、2か月の1回走って着外だと赤字になる。そんな時代にスズカルパンは100戦したのだから立派だ。

 100戦するのにはコンスタントに長く競走生活を続けるのが絶対条件。大きな骨折や脚部不安があると、数を使えない。スズカルパンは初勝利まで9戦を要したが、大崩れせずに走れていた。初勝利を挙げてからもコンスタントに掲示板(5着以内)に入る走りを見せていた。

 馬が一番頑張ったのはいうまでもないが、オーナーの永井宏明氏をはじめ、西橋豊治調教師や陣営の方々の思いがあったからこそ、無事100戦目を迎えることができたと思う。こういう個性的な馬を応援するのも競馬の楽しみ方のひとつで、ロマンでもある。7日付で競走馬登録を抹消して、今後は乗馬として余生を送るらしいが、乗馬としてもファンを楽しませてほしいと願う。

 前述した通り、JRAで100戦以上したサラブレッドはスズカルパンを含めて8頭。最多出走はハートランドヒリュで、以下オートダービー(122戦11勝)、ニシモロ(110戦9勝)、ニッセイオーカン(108戦3勝)、エイサカ(107戦12勝)、スペインランド(103戦5勝)、サンコメーテス(103戦5勝)。昭和が5頭、平成が2頭、令和が1頭。連闘や中1週で出走するのがザラだった昭和の時代と違って、今は20戦できればよく走ったといえるだろう。

 昔、サラブレッド以外に競走番組があったアラブではトキノヒカリの128戦8勝というのが最多出走記録。アラブの障害レースも組まれていた60年以上も前の話だ。ご参考までに。

 この原稿を書きながらふっと昔に栗東・田之上勲厩舎にいたアラブのスズカタケル(100戦6勝)のことも思い出したので書き足しておく。オーナーは永井康郎氏だった。スズカルパンの永井宏明氏やサンコメーテスの永井啓弍氏など“TEAM スズカさん”は昔ながら丈夫で長持ちのスタイルで馬主を続けていただきたいと思う。

片岡良典(かたおか・よしのり) 東京サンスポ記者 

取材・直感

本命時々大穴

単複・馬連

プロフィル

1968年生まれ、京都出身。3年間の牧場勤務を経て、94年3月から関東競馬エイトの想定班でデビューし、2001年5月から東京サンスポに移籍。現在は若手に「働け~」と檄(げき)を飛ばしながら自身も老体にムチ打つ? 目標は水戸万助先輩のように70歳まで現役記者!

予想スタイル

子供の頃から根っからの競馬オタク。これが案外武器になる。コテコテの関西弁で昭和の匂いを漂わせながら「どうなん? ええの? 勝負になるの?」とせっせと独自のスタイルで取材を重ねる浪漫人情派。勝ってほしい馬に◎が本音。馬券は単勝、複勝が基本であとは馬連を少々。

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