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2020.4.13 04:58

【桜花賞】歴史的“桜女王”誕生!デアリングタクト

雨を切り裂く豪脚で無傷の3連勝。デアリングタクト(左)が最少キャリアタイで桜の女王に就いた

雨を切り裂く豪脚で無傷の3連勝。デアリングタクト(左)が最少キャリアタイで桜の女王に就いた【拡大】

 無敗の桜女王が誕生だ! クラシック開幕戦の桜花賞は12日、阪神競馬場で18頭によって争われ、松山騎乗で2番人気のデアリングタクトが鮮やかな差し切り勝ち。無傷の3連勝でGI初制覇を飾った。キャリア3戦目での勝利は最少で史上3頭目の快挙。また、無敗での制覇は16年ぶり7頭目で、新種牡馬エピファネイア産駒はGI初挑戦で初制覇となった。1番人気のレシステンシアは1馬身半差の2着に終わった。

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 満開の桜を散らす大粒の雨を切り裂きながら、豪快に突き抜けた。デアリングタクトが無傷の3連勝で桜の女王に君臨。無敗での制覇は2004年ダンスインザムード以来、16年ぶり7頭目。キャリア3戦目でのVは最少で史上3頭目の快挙だ。

 「本当に強い競馬をしてくれました。デビュー戦からすごくいい脚を持っていたけど、さらに磨きがかかりました。これだけ雨が降って重たい馬場であれだけいい脚を使えるのは成長ですね」

 17年皐月賞(アルアイン)以来のGI2勝目を飾った松山騎手は、ゴールの瞬間、左手の人差し指を立てて喜びを爆発させた。課題のスタートを五分に出て、道中は中団やや後方をキープ。「ポジションは意識せず、馬のリズムを大事に乗ろうと。そうすればいい脚を使うと信じていました」。4コーナーでは先頭との差はかなりあったが、鞍上の懸命な右ムチに応えて大外から豪脚を発揮。重馬場の抜かるんだ芝に苦しむライバル勢を尻目に、メンバー最速となる上がり3ハロン36秒6の末脚で、粘り込みを図る2歳女王レシステンシアを抜き去った。「この馬なら届くと信じて、無我夢中で追いました。すごい末脚でよくかわしてくれました」とパートナーを称えた。

 土曜のサンスポ杯阪神牝馬S(サウンドキアラ)に続く2日連続重賞Vで、今年JRA重賞トップとなる6勝目を飾った鞍上は兵庫県神戸市出身。子供の頃から、阪神競馬場で乗馬を習って育った。それだけに「阪神でGIを勝ちたい気持ちは強かったので、桜花賞を勝つことができて非常にうれしいです」と喜びを噛み締めた。

 管理する杉山晴調教師は、18年のJBCクラシック(ケイティブレイブ)に続くGI2勝目。テンションが上がりやすい面を考慮して、中8週のゆったりしたローテーションを選択。また、初めてゲート裏までメンコを着用するなど、対策を練って大一番に挑んだ。次走はオークス(5月24日、東京、GI、芝2400メートル)などが候補になるが、「桜花賞を目標にやってきたので。馬の状態次第でオーナーと相談して決めていきたい」と話すにとどめた。

 緊急事態宣言が出された中、開催された桜花賞で、無限大の可能性を示したデアリングタクト。名牝への階段を、ノンストップで駆け上がる。(斉藤弘樹)

■デアリングタクト 父エピファネイア、母デアリングバード、母の父キングカメハメハ。青鹿毛の牝3歳。栗東・杉山晴紀厩舎所属。北海道日高町・長谷川牧場の生産馬。馬主は(株)ノルマンディーサラブレッドレーシング。戦績3戦3勝。獲得賞金1億5737万5000円。重賞は初勝利。桜花賞は杉山晴紀調教師、松山弘平騎手ともに初勝利。馬名は「大胆な+Tactics(戦法)より。大胆な戦法。父、母名より連想」。

○馬主…(株)ノルマンディーサラブレッドレーシングは所有馬初出走で初勝利。JRA・GIは延べ4頭の出走で初勝利。これまでの最高は18年JBCレディスクラシック(ビスカリア)の6着。JRA重賞は通算3勝目。

○エピファネイア産駒…初出走で初勝利。JRA・GIも産駒初出走で初勝利。JRA重賞は延べ20頭の出走で初勝利。これまでの最高は京成杯(スカイグルーヴ)、ニュージーランドT(シーズンズギフト)の2着。

○新種牡馬産駒の桜花賞勝利…グレード制を導入した84年以降では、18年アーモンドアイ(父ロードカナロア)以来、2年ぶり6回目。

◆売り上げ…桜花賞の売り上げは、140億4762万3500円で前年比83・4%。無観客で3週連続のGI開催となったが、前週の大阪杯(同78・8%)に続き減少した。

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