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2020.3.8 17:05

乾杯! エイト鈴木学部長が2週連続のGII的中で今夜は主役!!

【居酒屋ブルース】日曜中山11R

 【中山11R・弥生賞ディープインパクト記念】

 ひいきの居酒屋の扉を開ける前から店内が騒がしい。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で飲食店の売り上げが下がっている中、どうやら大宴会が開かれているようだ。

 店主のカズマサらに競馬の予想を披露してもらっている手前、ひいきの居酒屋がコロナ禍に負けず繁盛しているのはうれしい。

 そう思って扉を開けると、1階のテーブル席にはお客さんが数人しかいない。あれっ?と思って、騒がしいカウンター席を見ても、キクタケさん、イトーさんら常連客が数人いるだけ。もりやさんが一人宴会を開いて大騒ぎしていた。

 「皆さん、きょうは私がごちそうします。どんどん飲んでください! ベストアクターありがと~! 馬単、3連単ありがと~! ラッキーライラックもありがと~! 3連複ありがと~!」

 先週の阪急杯で、もりやさんが本命にした6番人気のベストアクターが1着となり、1万2870円の馬単、4万1090円の3連単を両方ゲットし、中山記念も◎ラッキーライラック(2着)、○ダノンキングリー(1着)、▲ソウルスターリング(3着)というほぼ完璧な予想で3220円の3連複をゲットしたようだ。

 そおっとカウンター席に座ると、スタッフの琢磨がニヤニヤしながらおしぼりをもってきた。

 「ダノンキングリーが本命で、3連複を当てたというのに、まるで無観客レースの競馬場のように静かですね」

 琢磨はイヤミだね。中山記念はしっかり当てたけど、阪急杯の本命ステルヴィオが5着だったのでトリガミだよ。

 「いかにも居酒屋ブルースらしい」

 笑いすぎだよ。

 「そういえば、中山記念の日に中山競馬場に行ってきたようですね。サンスポのコラム『甘口辛口』に書いてました。〈競馬を独り占めする優越感に浸れると思ったが、寂しさが心を占めた。ウグイスの鳴き声が聞こえてきそうな静寂の中、ゲートが開いて各馬がスタート。異界に迷い込んだような錯覚に陥り、歓声はスポーツにとって欠かせないと痛感した〉って」

 本当に静かだったよ。でも、競馬エイトのトラックマンと一緒に見ていたら、あるレースでひとりが大絶叫。観客ゼロで歓声がないから、そのトラックマンの叫び声だけが中山競馬場に響き渡っていたよ。ウン十万の馬券を取ったけど、インターネット投票に加入していないので、他のトラックマンに買ってもらったんだって。「ウン万円は取っとけ」って言われて買ってあげたトラックマンもホクホク顔だったね。

 そろそろ予想に移ろうか。今週の日曜日の重賞は弥生賞のみ。1番手は誰?

 「私です。中山記念の本命はカズマサさんと同じ7着のウインブライトでしたが、阪急杯の◎が13着のライラックカラーだったので…」

 じゃあ琢磨、早速よろしく。

 「パンサラッサが本命です」

 攻めたね。

 「母の父が凱旋門賞やキングジョージを勝ったモンジューなので、ロードカナロア産駒としては距離はもちます。実際、主戦にしている距離は2000メートル。切れる馬ではないので、中山の馬場も合いそうだし、先手を取ったらしぶとく粘れると思っています」

 次はカズマサだね。

 「まずは過去10年の前走オープン特別組と前走GI組の成績をごらんください」

 前走オープン特別組【2・1・0・8】

 前走GI組【2・3・5・4】

 ※左から1着・2着・3着・4着以下

 「今年の上位人気となりそうな馬はGIホープフルS組ですが、それに限るとなんと【0・0・2・2】。そこでオープン特別組から本命馬をピックアップします」

 で、どの馬を本命にしたの?

 「パンサラッサでいきます」

 「すみません」

 「琢磨と一緒になりましたが、オッズ的にもうまいですし、週末の天気も不安定。不良馬場で大差勝ちした未勝利戦のように先行して粘っちゃうかもしれませんよ」

 次は桃ちゃんか。中山記念のインディチャンプは4着。惜しかったね。

 「1800メートルは、この馬には少し長かったようですね。阪急杯の◎ダイアトニックは2位入線から3着に降着」

 「そういえば、ネットでは無観客レースだった阪急杯で、不利を受けた川田騎手がゴール後に『(北村)友一!』って怒鳴っている声をマイクが拾ったという話題で盛り上がっていますね」

 そうなの? 琢磨。知らなかったよ。

 「真偽のほどは定かではありませんが、無観客競馬ゆえの話題ですよね」

 で、桃ちゃんは阪急杯はどうだったの?

 「3着に降着になったので馬連は外しましたが、3連複をゲット。もりやさんがベストアクターを本命にしていたので流すことができました。もりやさん、ありがとうございます。いえーい!」

 「いえーい!」

 で、弥生賞の本命は?

 「ここはルメールさんが騎乗するワーケアに期待します。前走はスタート直後に他の馬と接触する不利を受けて位置取りが後ろになりすぎたために3着。スムーズだったら2着には来ていたと思います。ルメールさんが継続騎乗するということは、それだけ気に入っている証拠でしょう」

 続いて一人宴会中のもりやさん、よろしくお願いします。

 「今週も頑張りますよぉぉぉ! 私の弥生賞の予想は……ダラララララララララ。◎はサトノフラッグで、○はオーロアドーネ、▲はオーソリティです。弥生賞は今年、レース名が弥生賞ディープインパクト記念に変更されました。昨年急死した偉大な競走馬で希代の種牡馬ディープインパクトが3冠レースに臨む前、皐月賞の前哨戦に選んだのがこのレースだからです。ディープインパクト産駒もこのレースを得意としていて、4連勝中。ディープ産駒を狙えば、馬券が取れます! 今年出走するディープ産駒はサトノフラッグのみ。しかも鞍上は、ディープの主戦を務めた武豊!! ディープインパクト記念だけに、この馬に勝ってくださいと言っているようなものです! 先週、サウジアラビアで1、2着と素晴らしい結果を出した武豊さんが、ここで今年初のJRA重賞をゲットするはずです!」

 気合が入ってますね。

 「次は居酒屋ブルースの番です。久しぶりのトリではないですか? 先週は3つの神社をはしごという神頼みが功を奏して、一時的かもしれませんが女難が去り、牝馬2頭のおかげもあって中山記念が当たりましたが、今週はいかに!?」

 あおるね、琢磨。

 「では、弥生賞の予想をどうぞ」

 実は本命はだいぶ前から決まっていたんだ。

 「えっ?」

 週刊Gallopの今週号の特集を見てよ。

 「『競馬担当記者・トラックマンに聞く’20春クラシック+1予想』ですね」

 うん。その中の皐月賞の予想を見てよ。

 「居酒屋ブルースはサトノフラッグを挙げていますね」

 そう。サトノフラッグは収得賞金900万円の2勝馬だから、ここを勝つか3着以内に入って優先出走権を取らないと、皐月賞はほぼ出られないんだ。だから、必然と弥生賞の本命はサトノフラッグになるというわけ。皐月賞馬になると思っている馬を差し置いて他の馬に本命をつけるなんてできないよ。

 「確かに」

 武豊騎手といえば、皐月賞と同じ舞台のここで、騎乗馬がどんな脚を使えるのかを試してみることが多いようにみえる。トライアルレースで文字通り試走しているわけだ。

 例えば、1993年ではナリタタイシンに騎乗して2着となり、本番の皐月賞は最高のタイミングで追い出して優勝。96年からはダンスインザダーク、ランニングゲイル、スペシャルウィークで3連勝を決めた。99年からの3年はアドマイヤベガ、エアシャカール、ボーンキングで連続2着。2005年からはディープインパクト、アドマイヤムーン、アドマイヤオーラでまた3連勝。08年にはブラックシェルで2着、09年にはヴィクトワールピサで1着に来ている。

 最近はエアスピネルとジャンダルムの3着くらいで少し精彩を欠いているけど、ディープインパクト記念にレース名が変更となった最初の年にディープインパクト産駒に騎乗するんだから、一丁やってやろうと思っているはず。

 騎乗馬も皐月賞に出てもなんら恥ずかしくない馬だ。2歳の11月に芝2000メートルを2分を切って走れる馬はなかなかいない(1分59秒5)。2着に3馬身差をつけて連勝を決めた前走の2分1秒4だって、コントレイルが制したホープフルSと同タイム。一戦ごとにレース内容が良くなっているし、帰国したオイシン・マーフィー騎手が「騎乗した中で最も印象に残る一頭」に挙げたというから、その能力は相当なのだろう。

 少なくとも皐月賞の優先出走権は取れるはずだ。

 ◎①サトノフラッグ
 ○⑧ワーケア
 ▲⑤ブラックホール
 △③パンサラッサ
 △⑩オーソリティ
《馬連》
 ①-⑧ 5000円
《3連複》
 ①-⑧-⑤⑩(2点) 各1000円
 ①-③⑤⑧⑩-③⑤⑧⑩(6点) 各500円

◇◇◇◇◇◇◇◇◇
主な登場人物
カズマサ…ひいきの居酒屋の店主。馬券はデータ派
琢磨…ひいきの居酒屋のスタッフ。好不調の波はあるが、馬券が当たると好調が続く
桃ちゃん…ひいきの居酒屋のアルバイト。馬券のセンスが抜群の競馬女子(UMAJO)。ちなみに、居酒屋ブルースのUMAJOは、酒場のあすピー→バイトのマヤ姉(ねえ)→桃ちゃんと変遷
もりやさん…ひいきの居酒屋の常連客。競馬とお酒が大好き 

 ※結果…先週の中山記念で3連複を的中した鈴木学部長が弥生賞では本命サトノフラッグ(2番人気)から《馬連》&《3連複》ヒットで2万4800円をゲットしました。2週連続のGII的中! 今年から名称がかわった弥生賞ディープインパクト記念を当てたというのもいいじゃないですか。今夜は主役、乾杯!

鈴木学(すずき・まなぶ) 関東競馬エイト担当部長 

レース内容・騎手・厩舎

堅め

3連複

プロフィル

第1次東京五輪世代(第2次は2020年に誕生)。1993年2月にサンスポの競馬担当となり、2年間のブランク(運動部デスク)を挟んで競馬にどっぷり漬かっている。サンスポ記者時代は予想コラム「鈴木に学べ」を連載も、たまに「鈴木が学べ」に。

予想スタイル

「3連複の軸馬」を◎にしている。3連単の期待値は3連複の6倍だが、人気馬が1着だと6倍以下になることが多い。人気馬を軸にするのなら3連複の方が得という考え。