最後も魅せる!四位ジョッキー、29日阪神でいよいよ見納め

2020.2.28 05:06

 史上2人目の日本ダービー連覇など、GI15勝を含むJRA通算1585勝を誇る四位洋文騎手(47)=栗・フリー=が、29日の阪神での騎乗を最後にムチを置く。3月から調教師に転身するため、ファンを魅了した美しい騎乗姿勢も、いよいよ見納め。最終レース終了後の引退式は新型コロナウイルスの影響で無観客となるが、「最後に貴重な経験になります」と、さわやかに別れを告げる。

 3月から調教師に転身する四位騎手が、29日で29年間のジョッキー人生に幕を下ろす。

 「生き物と一緒の仕事なので、馬のことは大切にしてあげたい、と思って乗ってきました」と、しみじみと振り返った。

 藤田伸二元騎手らと同期の競馬学校7期生。優秀な成績で卒業し、1991年に騎手デビューすると4年目の94年にゴールデンジャック(4歳牝馬特別)で重賞初制覇。96年の皐月賞ではイシノサンデーで初のGI制覇を飾った。2007年にウオッカ、翌08年にはディープスカイで日本ダービーを連覇し、武豊騎手に次ぐ史上2人目の快挙を達成。ここまで歴代14位のJRA通算1585勝を積み重ねてきた。

 「振り返ると、素質はあったけど駄目になった馬の方を思い出しますね。いろいろな馬のことが思い出されます」

 29日の12R終了後に引退式が行われるが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、無観客に。「しようがないですよね。賢明な判断だと思います。最後に貴重な経験になりますが、早く収束してくれるのが一番だと思います」と話した。関係者から日程をずらす打診もあったが「自分の中では区切りは(騎手免許最終日の)土曜日なので」と断ったという。

 29日は阪神で6鞍に騎乗予定。8Rのアンクルテイオウは昨年1月の未勝利戦でVに導いた。「いい勝ち方をしてくれたけど、最近はもうひとつだね。お世話になったオーナー(塚本能交氏)なので、何とかしたい」。9Rのノーブルカリナンは「開幕週の馬場はいいと思う。クラスが上がってどれだけやれるか」。最終12Rは、3月から技術調教師として籍を置く千田厩舎のヴィントで有終の美を狙う。

 「いろいろなものを感じながら乗ってきたい」

 GI15勝をはじめ、平成、令和のターフを彩った名手。その美しい騎乗姿勢で、最後までファンを魅了することだろう。 (渡部陽之助)

四位 洋文(しい・ひろふみ)

 1972(昭和47)年11月30日生まれ、47歳。鹿児島県出身。91年に栗・古川平厩舎で騎手デビュー。2007年にウオッカで牝馬64年ぶりの日本ダービーVを達成すると、08年もディープスカイで史上2人目の日本ダービー連覇。19年12月に、20年度JRA新規調教師免許試験に合格した。JRA通算1万3913戦1585勝、うちGI15勝を含む重賞76勝(27日現在)。優秀騎手賞2回、フェアプレー賞10回受賞。

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