断然の1番人気に支持されたアーモンドアイは直線で伸びず、自己ワーストの9着に終わった【拡大】
雨空のもと、スタンドに悲鳴がこだました。単勝1・5倍と圧倒的な支持を集めたアーモンドアイは、2周目4コーナーでまくり気味にスパートしたが、直線半ばからいつもの伸びが見られず失速。GI7勝目どころか、デビュー11戦目にして初めて馬券圏外となる9着に沈んだ。
「(1周目の)スタンド前で冷静に走れなかった。(発熱明けでも)フィジカルは大丈夫だったがリズムが悪くて、最後もグンと来なかった」
検量室で唇をかんだルメール騎手は「2500メートルなので、リラックスできないとアーモンドアイでも疲れてしまう」と敗因を言葉少なに語った。
国枝調教師は、パトロールVTRを何度も確認。「いい感じだと思って見ていたけど、ルメールによると、スタートして最初の直線で前にいたフィエールマンの外に出したときにスイッチが入ってしまったらしい」。1周目の直線までに内に入れず、馬群の外でスタンド前を通過。自身への大歓声で力んでしまう、皮肉な結果になった。
続けて「(馬群の)中に入りたくても、隣にサートゥルナーリアがいたし、そのままひと回りしてガス欠になってしまった。レース前の雰囲気はいつもと変わらなかったんだけど」と説明。
「私も呆然(ぼうぜん)自失。馬の状態は大丈夫だけど、今後のことは、今はまだ、ね…」と国枝調教師は肩を落として検量室を後にした。