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2019.4.17 12:01

【佐藤洋一郎・馬に曳かれて半世紀(82)】平成競馬が幕を閉じ、令和競馬が幕を開ける!節目のラスト2週間さあ渾身の英知を絞ろう(1/2ページ)

2着ヴェロックス(左)との叩き合いで過怠金が課されたサートゥルナーリアだったが、14年ぶりに無敗の皐月賞馬となった

2着ヴェロックス(左)との叩き合いで過怠金が課されたサートゥルナーリアだったが、14年ぶりに無敗の皐月賞馬となった【拡大】

 令和競馬を華やかに盛り上げるはずだった平成最後のクラシック・皐月賞に、赤いランプが灯った。

 (12)サートゥルナーリア
 (7)ヴェロックス  頭
 (4)ダノンキングリー鼻

 長い審議のすえ着順通りに決定したものの、

【制裁】サートゥルナーリアのC.ルメール騎手は、最後の直線コースで内側に斜行したことについて過怠金5万円(被害馬7番)。

 (14)タヤスツヨシ
 (13)ジェニュイン 11/2
 (11)オートマチック首

 

 【制裁】タヤスツヨシ号の小島貞博騎手は、最後の直線コースで内側に斜行したことについて過怠金2万円(被害馬11番)。

 平成7年(1995年)のダービーで、◎オートマチックがタヤスツヨシの押圧に怯み、ジェニュインに差し込まれてクビ差3着に敗れた。勝ち馬に斜行されなければ楽に2着はあった。今でもそう確信している。馬連しかなかった時代の2着と3着は天国と地獄ほどの差がある。

 失格、降着などの裁決が今ほど明確に制定されていなかったとはいえ、サンデーサイレンス初年度産駒のワン・ツーフィニッシュという、劇的なダービーが成立し、その年から13年間サンデーサイレンスはリーディグサイアーの座に君臨した。直子ディープインパクトは、今や世界にもその名を轟かせている。

 皐月賞に出馬した18頭中、父母どちらかにSSの血が入っていない馬は…探すのに苦労するほどにいない。

 それほどの繁栄、栄華をきわめてJRA競馬を世界水準にまで押し上げてきた、SS王国の邁進に警鐘を鳴らすかのような赤ランプだった。

 SS系らしからぬ心技体整った牝馬と見込んだシーザリオは、アメリカンオークス快勝でその確信を深めた。そして繁殖に上がってからもウオッカ同様に初子からPOGに指名した。SS系では例外的な“お気に入り”だった。もちろんサートゥルナーリアも2位指名(1位ウオッカ)して競り落とされたが…。悪癖のコントロールに試行錯誤している段階でのPOG愛馬ニシノデイジーでは、矯正具がうまくはまって、サートゥルに潜在しているかもしれないSS気質が沸騰した場合くらいしか、勝ち目はない。そのわずかなスキに活路を求めての決死の◎(マルドン)だった。

 直線抜け出したときに「物見をして内にモタれて…」とルメール騎手はいつになく神妙な面もちでコメントした。内にモタれた(斜行)のは、ダービーのタヤスツヨシや凱旋門賞のオルフェーヴルと同じSS(系)のトレードマークのようなもの。シーザリオにもやはりSS(スペシャルウィーク)の血はしっかり流れていた。となると初コースとなるダービーの直線でスタンドの大音声に物見と物怖じして…という悪夢と同時に、内枠を引いて前に壁をつくれて折り合って、さらに大きく内にモタれる大本命を一気に出し抜くニシノデイジーの鬼脚を夢想しつつ、一人よろよろと『百花亭』の暖簾をくぐった。

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