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2019.2.26 11:28

【トレセンHuman】疋田厩務員、長谷川浩厩舎ナインテイルズで中村均師へ恩返し!

ナインテイルズを引く長谷川浩大厩舎の疋田真志厩務員=栗東トレセン(撮影・岩川晋也)

ナインテイルズを引く長谷川浩大厩舎の疋田真志厩務員=栗東トレセン(撮影・岩川晋也)【拡大】

 競走馬に携わる“ヒト”に焦点を当てる「トレセンHuman」。今週末のオーシャンSにナインテイルズ(栗東、牡8)を送り込む疋田真志厩務員にスポットを当てる。今月いっぱいで定年を迎える中村均厩舎ひと筋で腕を磨いた敏腕厩務員が、新規開業する長谷川浩大厩舎の重賞初Vを狙っている。

 競馬の世界に導かれたのは運命だった。オーシャンSにナインテイルズを送り込む疋田真志厩務員。今月末で定年を迎える中村均厩舎ひと筋で、21年間過ごしてきた。

 「やりたいようにやらせてくれて、責任を取ってくれる。僕らにも絶対、あたったりしないし、のびのびと仕事ができました」

 馬と出会ったのは神戸大学入学後。馬術部の試乗会で、「初めて見た視線の違いに感動」し、入部を即決した。人生を変えたのは、1995年1月17日に起きた阪神・淡路大震災。当時、大学2年で下宿先も被害にあい、亡くなった隣人もいた。大学も再開されず、北海道に向かった。

 「好きな馬に乗れて牧場で働けるし、『行くしかない』と。軽い気持ちでした」。牧場で働くうちに、デビュー後の調教も携わりたいと思い、23歳でトレセンに入った。

 中村調教師の言葉で一番、心に残っているのが、「GIを勝つには100%の仕上げじゃ無理。120%じゃないと勝てない。100%でみんな出てくるし、その上をいかないと」。恩師の教えを胸に刻み、マイネルセレクトで2004年の交流GI・JBCスプリントを制した。「負けないんじゃないかと思うくらい身体能力がすごかった。海外(ドバイ)まで連れて行ってもらったし、他の馬に還元できていると思います」と、強い馬作りに情熱を注ぐ。

 現在、担当するのは、先週の春麗JSで障害3連勝を飾ったトラストとナインテイルズ。3月1日からは、中村師の弟子で新規開業する長谷川浩大厩舎に、2頭とともに移る。テイルズは短距離路線で素質が開花、8歳の今年、オープン初勝利を飾った。「前走(11着)は落鉄していたし、放牧を挟んでいい状態です。浩大の初陣。長谷川厩舎最初のGIに出てみたいし、出られるチャンスはある」と力を込める。

 高松宮記念を見据えて臨むGIII戦。長谷川調教師の重賞初挑戦初Vを飾り、中村師に恩返しをするつもりだ。 (斉藤弘樹)

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