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2019.2.21 05:02

【さらばホースマン(3)】松元茂樹師、女性ジョッキー唯一の重賞V

松元茂樹調教師

松元茂樹調教師【拡大】

 43歳で免許取得した松元茂樹調教師にとって、あっという間の27年。

 「もう、やることはすべてしたし、思い残すことはないですよ」と端正な顔をほころばせた。父は松元正雄元調教師(通算803勝)で、兄はトウカイテイオーなどを管理した松元省一元調教師(通算588勝)。父の厩舎があった京都競馬場で育ったが、すぐに競馬サークル入りしたわけではない。

 東京に出て五条茂樹の芸名で歌手デビューするなど多くの人生経験を積み、“戻ってきた”のは26歳。父の厩舎で厩務員、調教助手として修業し、92年に調教師免許を取得した。これまで551勝。GI6勝のうち、平地で4勝を挙げた。

 「どの馬にも思い入れはあります。ビリーヴは2歳秋から5歳まで長く頑張ってくれたし、ローブデコルテは頭の上げ下げ(の接戦)でオークスを勝ってくれましたからね」。2002年の中山大障害を制したギルデッドエージも忘れてはならない。鞍上は短期免許で来日したニュージーランドの女性騎手、ロシエル・ロケット。今でこそ藤田菜七子騎手が話題を集めているが、中央競馬の長い歴史で女性騎手の重賞Vはこの一例だけだ。

 「たまたま彼女が来日したから、乗ってもらった。相性がよかったのか大きいところを勝ってくれました」。“最後の日”は、小倉競馬場で。有終の美を飾って、完全燃焼したい。 (佐藤将美)

松元 茂樹(まつもと・しげき)

 1948(昭和23)年10月21日生まれ、70歳。京都府出身。父・松元正雄、兄・松元省一ともに元JRA調教師。1974年に父の厩舎で厩務員となり、翌年に調教助手へ。92年に調教師免許を取得し、93年に開業。JRA通算551勝、GI6勝を含む重賞32勝。

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