【阪急杯】レース展望

2018.2.19 20:16

 京都での連続開催が終わり、関西の主場は阪神に移る。開幕週の日曜メインは阪急杯(25日、GIII、芝1400メートル)で、1着馬に高松宮記念(3月25日、中京、GI、芝1200メートル)への優先出走権が与えられる一戦。春の短距離王決定戦に向けて重要なステップレースで、近年では2013年のロードカナロア、14年のコパノリチャードがここを制して連勝で電撃王の座に就き、16年の勝ち馬ミッキーアイルも本番で2着に好走した。今年もGIを前に熱い戦いが期待できそうだ。

 注目を集めるのは、何といってもレッドファルクス(美浦・尾関知人厩舎、牡7歳)。昨年はスプリンターズS連覇を果たし、JRA賞最優秀短距離馬に輝いた。マイルチャンピオンシップ(8着)から間隔は3カ月あいたが、乗り込みは入念。連覇したスプリンターズSはともに休み明けだったように、久々でも問題はない。昨年3着に敗れた高松宮記念の雪辱へ向け、満を持しての出走だ。昨年の京王杯スプリングCを快勝し、安田記念で3着に好走したように、1400メートルも十分に守備範囲。阪神コースは初めてだが、先行勢を後方から一気の末脚でのみこんだスプリンターズSの走りからも、内回りのコース形態は対応可能だろう。

 重賞未勝利でも、モズアスコット(栗東・矢作芳人厩舎、牡4歳)のポテンシャルは底知れない。昨夏にマイル以下の路線を歩んでから、未勝利から準オープンまで4連勝。いずれも豪快な末脚を発揮しての楽勝だった。重賞初挑戦の前走・GII阪神Cは4着に敗れたが、GI好走馬もいるメンバーの中、レコード決着で勝ったイスラボニータから0秒4差なら上々。全4勝が広いコースでのものだが、引き続き同舞台のGIIIなら上位争いは必至だろう。昨年6月デビューで、キャリアもまだ7戦の4歳馬。怪物フランケル産駒で、まだまだ伸びていく素材とみていい。コンビを組んで2戦2勝のクリストフ・ルメール騎手を背に、さらなる飛躍へつなげたいところだ。

 阪神芝1400メートルなら、カラクレナイ(栗東・松下武士厩舎、牝4歳)も侮れない。昨秋は距離が長かった印象のローズS(14着)、重馬場が影響したスワンS(16着)こそ振るわなかったが、年が明けて京都金杯で0秒3差6着、シルクロードSで0秒4差4着と、善戦が続いている。良馬場の芝1400メートルでは4戦3勝。昨年のフィリーズレビューを制した舞台で、久々の勝利が期待できる。前述の2頭と違い、使われている強みも魅力だ。

 ダイアナヘイロー(栗東・福島信晴厩舎、牝5歳)も、休み明けを叩いての変わり身が見込める。前走のシルクロードSは1番人気で16着に大敗したが、休み明けで気持ちが乗っていなかったようで、陣営も悲観していない。1400メートル以上のレースは約1年2カ月ぶりだが、過去にエルフィンS2着などマイルでも好走がある。荒れた京都の馬場を懸念して、当初予定していた17日の京都牝馬Sを見送っての出走となるが、仕上がりに問題はない。昨夏に4連勝で北九州記念を制した実力馬。2月いっぱいで定年引退となる福島信晴調教師にとっては有終の美がかかる。中山記念を予定していたエアスピネルが回避したことで、主戦・武豊騎手とコンビを継続できる点もプラス材料だ。

 ディバインコード(美浦・栗田博憲厩舎、牡4歳)は昨秋、年長馬に混じってからもオープン特別で3、2、3着と好走し、前走の東京新聞杯も0秒3差5着と堅実な走りが光る。決め手勝負で見劣る印象もあるが、内回りのコース設定なら立ち回りのうまさが生きそうだ。先行力もあり、開幕週の馬場も向く印象。阪神にも2度の遠征経験があり、ともに3着と安定している。

 ヒルノデイバロー(栗東・昆貢厩舎、牡7歳)は昨年の2着馬。前走、京阪杯(10着)はスタート後に他馬にぶつけられる不利があったもので度外視していい。2走前にスワンSでサングレーザーのアタマ差2着に好走したように、明け7歳でも力は健在。立ち回り次第で今年も好勝負に持ち込める。昆厩舎にとっては先週の京都牝馬S(ミスパンテール)に続く重賞Vがかかる一戦だ。

 今回と同じ舞台の阪神C(2016年)を勝っているシュウジ(栗東・須貝尚介厩舎、牡5歳)も実績は上位。前走の洛陽Sは馬場も悪く、58キロを背負って大敗したが、実績ある舞台で56キロなら巻き返しの可能性はある。こちらも須貝厩舎が先週の小倉大賞典をトリオンフで制しており、重賞連勝のチャンスだ。

 初芝の前走、阪神Cが見どころ十分だったモーニン(栗東・石坂正厩舎、牡6歳)。ダートで先行力を見せていた馬だが、後方から上がり3ハロン33秒7(メンバー3位)の末脚を繰り出した。引き続き同舞台。芝2戦目でペース慣れが見込め、ある程度のポジションも取れるかもしれない。まだ6歳。16年フェブラリーSの覇者が芝で復活を遂げるか。

 アポロノシンザン(美浦・鈴木伸尋厩舎、牡6歳)は、前走の阪神Cこそ14着に敗れたが、3走前の新潟日報賞、2走前の信越Sと芝1400メートルで連勝している。阪神芝1400メートルは昨春、1000万下で圧勝。メンバー的に楽に先手を取れそうな顔触れで、いいペースで行ければ粘り込みがありそうだ。

 ユキノアイオロス(美浦・和田正道厩舎、セン10歳)は昨秋、9歳にしてオープン入り。近2走もタンザナイトSで0秒4差(8着)、シルクロードSで0秒8差(12着)と大きくは負けていない。定年引退で、最後の重賞挑戦となる和田正道調教師も力が入る一戦だろう。

 そのほか、3月3日の夕刊フジ賞オーシャンSとの両にらみだが、スピード上位のペイシャフェリシタ(美浦・高木登厩舎、牝5歳)、2走前に阪神でタンザナイトSを快勝しているミッキーラブソング(栗東・橋口慎介厩舎、牡7歳)、石清水Sを楽々と逃げ切ったニシノラッシュ(栗東・宮本博厩舎、牡6歳)なども上位をうかがう。

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