立川競輪開設69周年記念「鳳凰賞典レース」(GIII)は最終日の7日に決勝が行われ、平原康多(38)=埼玉・87期=が昨年10月の京王閣以来となる通算25度目のGIII優勝を飾った。立川記念Vは3度目。当地記念3連覇がかかった清水裕友は7着に終わった。
レースは清水-桑原が後方から上昇して残り2周の赤板を迎えた。清水ラインには郡司が続き、前攻めから3番手に下げた鈴木庸は外側の郡司と接触して車体故障。平原は打鐘で鈴木庸をかわして桑原の後ろへ。郡司-内藤が叩いて出ると清水は近藤を張って3番手を奪う。5番手の平原がBSでまくり上げて前団を捕らえ、桑原がインコースに入って2着に突っ込んだ。
◆平原康多「いいスタートを切れました。次も頑張ります。どこを走ろうが全力を尽くしているので、地元だからと強く意識することはない」
《決勝》関東は鈴木庸-平原-鈴木竜と並んで2段駆けに持ち込む。平原が番手から出れば鈴木竜のチャンスだ。差し脚を伸ばして初のGIII優勝を完全Vで飾る。勝負目は車連単〔1〕〔7〕。踏み上げてくる郡司との〔1〕⇔〔2〕、坂本が続いて〔1〕〔8〕、内藤が突っ込んでくる〔1〕〔9〕も。
〔1〕鈴木竜「重たい感じはしませんけど、余裕はないです。平原さんに離れそうになったし。関東3番手で」
〔2〕郡司「寒くて重かったけど、例年よりも風がなかったので駆ければ何とかなると思った。優勝を狙って」
〔3〕清水「出がいいわけじゃないけど、調子が悪ければ失速していたかと。持ちこたえられたので。自力で」
〔4〕桑原「清水君には力任せの競走ではなく丁寧に走れば…と。それをやってくれた。僕は何もしていない」
〔5〕鈴木庸「成り行きで先行して3着に粘れたので悪くないです。関東の先頭で。やるべきことをやるだけ」
〔6〕近藤「二次予選は郡司君の番手で気合が入った。準決は3番手だったので。決勝も付いていけるように」
〔7〕平原「関東で並びます。リュウジ(鈴木竜)は僕の後ろ。ノブ(鈴木庸)はいつも頑張ってくれるので」
〔8〕坂本「ノブ(鈴木庸)が浮けば付けたかったけど、ひとりで。山口勢の後ろでは苦しくなるだろうから」
〔9〕内藤「日に日に良くなっています。(決勝進出という)目標を達成したけど、ひとつの欲として優勝を」
《特秀》車が出ている山中に◎。ここは阿竹に乗って差し脚を伸ばしてくる。3連単〔5〕〔1〕⇔〔9〕。桜井を絡めた〔5〕〔1〕⇔〔3〕も。
〔1〕阿竹「自力含め自在に」
〔2〕高橋「自力で勝負する」
〔3〕桜井「ここも自力勝負」
〔4〕石川「地元勢の後ろへ」
〔5〕山中「阿竹さん目標に」
〔6〕岩本「東北勢の後ろへ」
〔7〕成田「桜井君を目標に」
〔8〕山崎「高橋君の番手で」
〔9〕小岩「四国ライン追走」
《特秀》村上が池野を目標に得て2段駆けシフト。まくり上げてくる河村との車連単〔3〕⇔〔1〕を厚めに、〔3〕⇔〔2〕、〔3〕⇔〔5〕を。
〔1〕河村「ここは自力勝負」
〔2〕柏野「自分で何かする」
〔3〕村上「池野君を目標に」
〔4〕山下渡「河村君目標で」
〔5〕大森「自分で何かやる」
〔6〕小林「近畿ライン追走」
〔7〕山下一「柏野さん任せ」
〔8〕池野「自力で勝負する」
〔9〕鹿内「大森さん任せで」
清水裕友(山口)は丁寧に組み立てて準決(10R)を勝ち切った。「ここで決勝を外すとズルズル行ってしまう。歯車が狂ったら負ける…そう思うとピリッとしました」。前に出た鈴木庸-河村-成田-鹿内をあえて叩かずに中団をキープし、まくりで期待に応えてホッとした表情を見せていた。決勝に向けては「脚に刺激が入ったと思うので。乗れたからには優勝を狙います」。全力を尽くし、当地記念3連覇へと突き進む。
グランプリの激戦の余韻が残る中、年明けおなじみの立川競輪開設記念「鳳凰賞典レース」が4日に幕を開ける。今年はS級S班にランクされた3選手を中心にシリーズが展開されることになりそうだ。
2014、18年とこのレースを2度制しているのが平原康多。グランプリでは脇本雄太の番手を選択するサプライズを演出し、レースでは先行した脇本をしっかりと援護して意地を見せた。昨年の鳳凰賞典は猛追及ばず準優勝だったが、援軍も豊富に見込める地元地区のエースとして、3度目のVを狙う。
昨年、一昨年に続く鳳凰賞典3連覇に挑む清水裕友ももちろん有力だ。グランプリでは満を持してまくりに出たところを平原にブロックされて万事休す。その平原との再戦という形でもあり、リベンジの意欲も燃やしつつ相性のいい大会に乗り込んでくる。
郡司浩平は競輪祭で初のGI制覇を成し遂げ、グランプリでも和田健太郎のVに貢献するなど充実の一年を終えた。さらなる飛躍を期す意味でも、前記した2人の実力者を破って幸先のいい2021年のスタートを切りたいところだろう。自在性のあるレースぶりで今年もビッグをにぎわす存在となりそうだ。
この他では、安定した差し脚で堅実な活躍を続ける成田和也、椎木尾拓哉に加え、小川真太郎と阿竹智史の徳島コンビも侮れない。菅田壱道、内藤秀久あたりも展開ひとつで好勝負に持ち込める力量がある。鳳凰賞典2Vの実力者・村上義弘は、稲毛健太や畑段嵐士といったラインの目標があれば、まだまだ侮れない。
関東地区では、売り出し中の坂井洋や近況の充実ぶりが目を引く鈴木竜士、さらにS級2班の身ながら小林泰正や鈴木庸之といった顔触れも上位争いが見込める。厳しい寒さとおとそ気分を吹き飛ばす激しいバトル。直線の長い立川バンクが、新春早々熱くなる。
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