賞金女王決定戦として、2012年から始まった女子のGIレース。ボートレースの制度改革によって14年から「プレミアムGIクイーンズクライマックス」となった。1月1日からレディースチャレンジカップ終了日(今年は11月25日)までの女子の賞金ランク12人が出場。3回戦制で行われるトライアルの得点率上位6人が、優勝戦で“賞金女王”の座を争う。優勝賞金は1200万円。第1回(大村)は三浦永理が優勝した。グランプリと同様にシリーズ戦も開催されるが、こちらは15年に一般戦からGIIIに昇格した。
《QCランク第1位・大山千広》今年は蒲郡レディースチャンピオンでのGI初優勝を含めて、5Vを飾った大山。2019年の女子マネーバトルを力強くリードしてきた。初出場の福岡オールスターを含め、今年は3度のSGを経験。女子でただ一人参戦した桐生チャレンジカップは予選を突破し、実力を示した。それでも、「周りは評価をしてくれるけど、自分の中では結果と実力がかみ合っていない」と現状には決して満足せず、向上心にあふれている。「好きな水面だし、相性もいい」という徳山。女子GI連覇の期待もかかる。「意識はせず、自然体でレースに行きたい」。QC初出場のニューヒロインが、年末の徳山で“新時代の女王”となる。
《QCランク第2位・遠藤エミ》桐生レディースチャレンジカップは3コースから力強くまくって優勝を飾った遠藤。これでクライマックスのTR1号艇を守り切り、SGグランプリシリーズの出場も確定させた。「今年はいいレースをした記憶がない。SGも、ただ出ただけでした」。児島レディースオールスターの準優1号艇で2着に敗れるなど、勝負どころでの走りやエンジンの仕上がりに納得できないことが続いた。「少しでも何かはつかんでいるはず」と、真摯に取り組んできた時間が今、実を結びつつある。「優勝も、賞金女王もチャンスがある限り狙っていきます」。強さを取り戻し、流れを取り戻した遠藤。2度目のQC優勝へ準備は整った。
《QCランク第3位・守屋美穂》昨年末から好調を高いレベルで維持している守屋。今年は7月の芦屋MB大賞で男女混合戦のGII優勝、9月の大村では5度目のVを飾った。桐生レディースチャレンジカップでも優出3着と結果を出して賞金を上積みし、勢いは止まりそうにない。「今年は賞金や勝率、優勝回数も全部、今までで一番良かった」。充実の一年を過ごし、大みそか決戦への期待は高まる一方だ。徳山は今年4、7月と連続優出中。「決して悪いイメージはありませんよ」と控えめながらも自信をのぞかせる。「いい結果を出して、来年の活力にできたらいいですね」。今の守屋なら実力は申し分なし。念願のGI初制覇へ視界は良好だ。
《QCランク第4位・松本晶恵》前回覇者の松本が、クイーンズクライマックス3Vという前人未到の偉業へ、着実に調子を上げている。「10月の桐生で、エンジン出しがうまくいって優勝ができた。そこからは理想通りにこられたと思います」。夏場から秋口まではリズムが今ひとつのなか、レディースチャンピオンの優出4着で賞金の上積みに成功。追い上げるレースで着順をまとめ、実力を改めて証明した。大みそか決戦の舞台・徳山で優勝歴はないが、「好きなほうのレース場です」と自信を見せる。「連覇できたら一番いいんですけど。自分が自然に頑張れるように、モチベーションをもっていきたい」。“ティアラハンター”が、令和最初もその本領を発揮する。
《QCランク第5位・寺田千恵》今年は地元・児島のレディースオールスターで優勝して貫禄を示した寺田。8年連続8度目のQC“皆勤賞”を決めた。徳山はデビュー初優出(3着)、GI初優勝も飾った験のいい水面だが、「大画面が(バックに)ないので、レースしている感じや、スタートも難しい」と慎重に分析。「徳山で1つでもいいレースをできる仕上がりになるように、努力はしていきたい」と、大舞台への準備には余念がない。女子選手は若い世代の台頭が目覚ましいが、「食らいついて粘っていく。(QC出場は)10連続までは頑張りたい」と闘志は燃え盛るばかり。誰よりも高い経験値を武器に、今度こそ勝利を手繰り寄せる。
《QCランク第6位・田口節子》今年3V、8月の蒲郡レディースチャンピオンで優出5着と“完全復活”のムードが漂う田口。「“仕事をした感”はありますね。今年はクイーンズクライマックス出場を目標に走ってきました」。家庭での役割を果たしながら、レースへの集中力を一年を通して維持し続けるのは難しいはず。2年ぶり3度目の大一番に臨む強い意志がうかがえる。「徳山との相性は、正直分からないです」と言うが、「気持ちが入っているときには、エンジンが出ていなくてもいいターンができる。そういう気持ちで走れるように準備していきたい」。GI・2Vを誇る“銀河系85期”の女傑が、ティアラ奪冠に照準をピタリと合わせている。
《QCランク第7位・日高逸子》QC皆勤賞(全8回)の寺田に次ぐ、7度目の出場を決めたベテランの日高。「若い選手が強くなりすぎて優勝は簡単にできないので、フライングを切らないことと、追加あっせんは断らないと決めていました」と地道に賞金を加算してベスト12入りを果たした。目指すはもちろん、2014年の第3回(住之江)以来2度目となる大会制覇だ。「まずは優出できるように。強い子ばかりだけど、昭和のターンを武器に頑張ります」。
《QCランク第8位・平高奈菜》昨年はF3で180日の休みとなった平高。「長期間休んだ影響で、ペラ調整はデータ不足な感じがありますね」とまだ万全ではない様子だ。それでも、今年は序盤から安定した活躍を続け、2017年の第6回(大村)以来4度目となるQC出場を決めた。過去3回は全て6強入りしており、「今年もとりあえず優出はしたいですね」と気合は十分だ。香川支部を代表する女子の強豪が、念願のGI初制覇を狙って攻めの姿勢を貫く。
《QCランク第9位・今井美亜》今年8月の蒲郡レディースチャンピオンで2度目のGI優出を果たした今井が大会初出場を決めた。「素直にうれしい。ずっと目標にしてきていたので」とニッコリ。11月の桐生レディースチャレンジカップでフライングを切ったが、常に攻めるタイプだけに心配は無用だろう。「自分は回すタイプなので、回らない徳山は思い切り調整ができる」と水面相性もいい。全速ターンを駆使して、年末の大舞台では台風の目になりそうだ。
《QCランク第10位・小野生奈》今年は4月までに3Vと好調だった小野だが、夏場に落とし穴が待っていた。6月のびわこでフライングを切り、8月の若松で2本目の勇み足。「ペラが合わなくなった影響で、初めてF2に…」と不安定な足の仕上がりに苦しんだ。60日間の休み明けで挑む年末の大舞台。徳山は今年4月を含めて2度のV実績がある。「調整が合いやすくて、乗りやすい。イメージはいいです」。女子トップクラスの攻撃力でQC初制覇に照準を合わせる。
《QCランク第11位・長嶋万記》今年のVは9月の浜名湖だけ。それでも長嶋は「自分の中では納得はしています。課題を持ってレースに臨んで、それが徐々に表れてきている感じがある」と着実に前進を続けている。以前から「開設記念で優勝したい」と高い意識を持って技術を磨き、女子のトップレーサーに成長した。「何かひとつ肩書が欲しい。来年3月の(平和島)クラシックにも出たいので優勝を目指して頑張る」念願のGI初優勝を目指して、攻めの姿勢を貫く。
《QCランク第12位・香川素子》11月の桐生レディースチャレンジカップで勝負駆けを決め、QC12番目に食い込んだのが香川。13位の大滝明日香とはわずか8261円の差で「とてもうれしい。ドキドキでした」と振り返る。機敏な立ち回りが持ち味の“水上の女豹”が、12年の第1回(大村)以来となる年末の大舞台に挑む。「(乗れたことで)満足はしないようにしたい。出るからには頑張ります」
賞金ランク1位で大会初出場を決めた大山千広が、初の“賞金女王”に挑む。
大ブレークした昨年は約10万円差でクイーンズCシリーズ回りとなったが、今年はさらに勢いを加速。8月のボートレース蒲郡『プレミアムGIレディースチャンピオン』で“新女王”の栄冠に輝き、『ボートレースオールスター』『ボートレースメモリアル』『チャレンジカップ』とSGにも3節出場を果たすなど、進化し続けている。
チャレンジCでは予選を突破し、ボート界トップクラスで戦える実力をアピールしたばかり。このまま一気に頂点まで上り詰めそうだ。
今年は男女混合戦のGII優勝を含め5Vと、充実一途の守屋美穂も好勝負は必至。GII『レディースチャレンジカップ』では優出3着と、近況のリズムも申し分ない。
レディースチャレンジCで優勝を飾った遠藤エミ、底力ある日高逸子、寺田千恵らベテラン勢の動向にも注目が集まる。
一足先に26日に開幕する「クイーンズクライマックスシリーズ」は、8261円差で賞金13位となり涙をのんだ大滝明日香や山川美由紀ら底力のある面々が、クライマックス組に負けない熱戦を繰り広げる。
優勝賞金1億円と黄金のヘルメットをかけて争うボートレース最高峰のレース。毎年12月下旬に行われる。第1回は1986年に住之江で行われた。1月1日からチャレンジカップ終了日(今年は11月25日)までの獲得賞金上位18人が出場。6日間の2ステージ制で、上位6人はシード扱い。7~18位までの12人が初日、2日目のトライアル1st各2レースを争い、得点率上位6人と賞金ランク1~6位の計12人がトライアル2ndで争う。その得点率上位6人が、最終日の「グランプリ優勝戦」に進出する。
また、グランプリと並行して開催されるグランプリシリーズは、賞金ランク19位以下の選手に、トライアル1stで敗退した6人が加わり予選を行う。得点率上位18人が準優勝戦に進出、各準優の1、2着の計6人が優勝戦に駒を進める。
《GPランク第1位・毒島誠》大村メモリアル、児島ダービーを制し、2年連続でSG連続優勝を飾った毒島。昨年と同様、堂々の賞金1位で6度目のグランプリに臨む。今年の賞金レースは出遅れたが、とこなめオーシャンカップで優出(3着)して流れを引き寄せた。6年連続で予選敗退と相性が今ひとつだったダービーで初めて昼開催SGを制覇。さらに自信を深めた。桐生チャレンジカップもきっちりと優出(5着)。念願の頂点へ、機は完全に熟している。「やることをやってきた。体重、体も完璧に仕上がっています。もう(GPを)取るのが目標って言ってもいいですよね」。“夜王”からさらに進化した毒島が、初のナイターGPの栄冠を手に入れる。
《GPランク第2位・吉川元浩》今年の吉川は3月の戸田クラシック、5月の福岡オールスターでV。平成から令和へ、時代をまたぐSG優勝にボート界が沸いた。その後は抽選運の悪さに泣かされ、地元でフライングを切るなどペースダウン。しかし、「ちょうどいい休みになったと前向きに考えている」と自らを奮い立たせ、復帰2節目の三国GIを制して悪い流れをきっちりと断ち切った。9年ぶりのグランプリ出場を果たした昨年は、TR2ndの最終戦で大敗。2nd組、しかも絶好枠からの発進となる今年は、ファイナル進出は譲れない。「最高のリズムで行けるので良かった。しっかりと優勝を目指して頑張ります」。この勢いを駆って、12年ぶりに頂点に立つ。
《GPランク第3位・石野貴之》今年は1月の蒲郡63周年で負傷し、出遅れた石野。しかし、メモリアル、ダービーで優出、桐生チャレンジカップで通算7度目のSG優勝を飾り、年末へ向けて勢いを加速させてきた。優勝した9月の地元・高松宮記念では、賞金以上の収穫があった。「宮杯で優勝できたことで、手探りながらもプラスになったと思う」。大一番と同じ舞台で結果を出し、心理的なアドバンテージを手にした。昨年のグランプリはTR1stで敗退し、初出場から続いていたファイナル進出が途切れた。「自分に何か足りないから優勝できないんでしょうね」と振り返る。それでも、「もちろん優勝しか考えていません」。“浪速のエース”が今年こそ栄冠を奪取する。
《GPランク第4位・峰竜太》平成最後のグランプリVから一年。GIで2Vを飾り、今年も賞金ランク上位につけた峰が、再び1億円バトルの舞台に立つ。「グランプリを取って変わったのは、自信がついたことくらい」。SGを勝てず“無冠の帝王”と呼ばれた時期もあった峰。今や6期連続で勝率1位、オールスターのファン投票は3年連続でトップに立つなど、ファンの信頼も厚い。今年は一度も住之江を走っていないが、「住之江はあまり走ることがない。昨年もそうでしたし」と水面との相性に不安はない。「連覇という意識はないけど、チャンスが巡ってきたら優勝したい」令和最初のグランプリも制して、“峰の時代”が続くことを証明する。
《GPランク第5位・桐生順平》今年は安定感抜群の走りを続けてきた桐生。SGは優勝こそないが、チャレンジCまでの7大会すべてで予選を突破し、2大会で優出を果たした。GIは2月平和島、6月住之江、11月福岡でV。「(住之江は)ボートが良かった。乗りやすかったので、レースがしやすかった」と、1億円バトルの地にいいイメージを持つことができた。「福岡で優勝できたのは大きかったですね。リズムを上げる意味でも、賞金を上げる意味でも」。勝負どころできっちりと結果を出し、さらに自信を深めたようだ。「グランプリは1度勝っているけど、何度でも勝ちたい」。一昨年に続く2度目の大会Vを決め、再びボート新時代の先頭に立つ。
《GPランク第6位・瓜生正義》今年7月のとこなめオーシャンカップで10度目のSG優勝を飾った瓜生。「成績や結果が出ていないときもありますが、やっていることは変わっていない」と、常にベストを尽くす姿勢が史上6人目の偉業達成へとつながった。グランプリ出場は初制覇した2016年以来、3年ぶり。「ここ2年は出ていないので、新鮮と言ってはおかしいけど、そういう気持ち。住之江では、いいときはめちゃくちゃいい。2ndから行ければ実績機を引けるので、(調整も)合わせやすいと思う」と、イメージは良さそうだ。「グランプリは一年間の集大成ですからね。最善を尽くします」。福岡支部の総大将が、圧倒的な存在感を見せて再び頂点に立つ。
《GPランク第7位・柳沢一》今年6月の多摩川グランドチャンピオンで念願のSG初Vを飾った柳沢。「ようやく(タイトルを)取れたなとは思ったけど、あくまでもステップという感じですね。1回取っただけでゴールではないので」と結果に満足せず、さらなるレベルアップに意欲的だ。初出場となるグランプリの舞台は住之江。「24場で一番相性が悪い」とイメージは良くないが、「ペラが合えばエンジンは出るし、乗りやすいはず」。苦手を克服して、頂点を目指す。
《GPランク第8位・井口佳典》今年の井口は1月の蒲郡63周年記念で優勝したが、SGでは大苦戦。「原因は分かっている。ペラが間違っていた。何度も試して失敗していた」と思うような足に仕上がらなかった。それでも年末が近づくにつれて調子を上げて、11月の桐生チャレンジカップでは優出2着。「若干だけど上向き」とペラの調子も上がってきているようだ。グランプリは過去に8度出場して6優出、1V。好相性の舞台で結果を出し、完全復調をアピールする。
《GPランク第9位・馬場貴也》近畿地区のスピードスター・馬場が昨年の第33回(住之江)に続いてのGP出場。今年はSG、GIでの優勝はないが、3月の戸田クラシックで優出2着、10月の児島ダービーで優出3着と好成績を残した。「GP出場という目標は達成したので、最低限のノルマはクリアできたかな。昨年、GPの舞台を走って自信になったし、成長の糧になっていると思います」昨年のトライアル1stは連勝で突破。今年も強烈ターンで初戦から魅せる。
《GPランク第10位・白井英治》今年は3月の戸田クラシック、5月の福岡オールスターでSG連続優出を果たした白井。しかし、6月の多摩川グランドチャンピオンの準優勝戦で痛恨のF。罰則で現在は一般戦回りだが、「今は一走一走をしっかり走ろうと思っている」と話す通りに8月の三国からは8場所連続で優出中。しかも、10月の下関と11月の戸田はともに完全Vと実力を存分に発揮している。「応援してくれるファンや関係者に恩返しをしたい。GPを勝ち切りたい」
《GPランク第11位・田村隆信》今年の夏場から調子を上げてきた田村が、年末の大舞台を前に完調モードに突入している。10月の鳴門66周年記念、11月の蒲郡64周年記念で優勝を飾ると、12月の平和島BBCトーナメントでは運も味方につけて初代王者に輝いた。平和島の優勝者表彰では「このリズムならGPもやれそう」とファンに宣言。のちに「リップサービスですよ」と笑ってはいたが、この勢いは間違いなく本物だ。徳島のエースが今年のボート界の頂点を目指す。
《GPランク第12位・徳増秀樹》今年は3月の戸田クラシック、6月の多摩川グランドチャンピオンでの優出で賞金を加算して、初のグランプリ出場を決めた徳増。「勝ち切れていない」と勝負どころで結果を出せなかったことを悔やんではいるが、念願のトップ18入りは一年を通して存在感を示してきた証しだろう。「グランプリに出ることが目標にならないように。(タイトルを)取ることを目標に準備をしたい」年末も持ち味の“濃い”走りでファンを魅了する。
《GPランク第13位・菊地孝平》ボート界屈指のスタート巧者・菊地が、今年も年末の大舞台に立つ。「温水パイプがついて調整が分からなくなったが、11月の福岡(66周年記念)は少し感触があった」と気候の変化にも徐々に対応している。GPは2016年の第31回(住之江)から3年連続で優出中。「GPの優勝戦の良さを知った。あそこは選手のスキルが上がる場所。もちろん、そこは狙っていく」。得意の速攻で6強入りは最低ノルマ、そして念願のGP初Vに挑む。
《GPランク第14位・太田和美》今年も安定した活躍を続けた地元の太田が11度目のGP出場。それでも「6月の多摩川グラチャンで(優出3着と)優勝しかけたのと、11月の芦屋(67周年記念=優勝)以外はやっていないからね。良くないと思う」と納得はしていない。とはいえ、SG7V、GI・18Vの実績を誇るベテランには高い経験値がある。「この年齢でもグランプリで勝負できるところにいるというのが大事かな。地元だし、何とか結果は出したいなと思いますよ」
《GPランク第15位・池田浩二》池田は今年、地元のとこなめで大暴れ。2月の65周年記念、4月の66周年記念を連続で制し、7月のオーシャンカップも優出5着と好成績を残して11度目のGP出場を決めた。しかし、10月の若松67周年記念での落水で右足を負傷。現在は欠場が続いており、「間に合うようにリハビリをしています」と年末の大舞台での復帰を見据える。ブランクがあるとはいえ、SG9冠の実力者。2度のV実績があるGPでの復活劇は十分にあり得る。
《GPランク第16位・今垣光太郎》今年4月の宮島マスターズチャンピオンで29度目のGI優勝を飾った今垣は、7月の全国ボートレース甲子園で記念すべき初代王者に輝いた。そして4年ぶりのGP出場。「SGを除けば今年のリズムは良かったと思います。50歳を迎えて、正直体はキツい。湿布を貼りまくりです」と苦笑いしながらも、一年を通して存在感を示してきた。「甲子園で優勝したように“初もの”に縁がある。初のナイターGPということでツキがあればいいね」
《GPランク第17位・平本真之》2016年の第31回(住之江)以来、2度目の出場を決めた平本。今年は夏場からリズムを崩していたが、11月の桐生チャレンジカップの優出4着で賞金を加算して出場権を得た。「何とか出場を決められて本当にうれしいし、夢のような気持ち」と喜びを表現する。「前回はガチガチに緊張して、余裕がなかった。自分も成長できていると思うし、今回はしっかりとグランプリを楽しみたいです」
《GPランク第18位・茅原悠紀》GP18番目の席に滑り込んだのは、14年の第29回(平和島)でSG初Vを飾った茅原。「いい年だったとはいえない」と振り返るように、今年はここまで納得いく走りができていないようだ。それでもボート界屈指のターンスピードは、年末の大舞台でも侮れない。「自分は10月の児島ダービー(予選敗退)のように気負って挑んだらいいことはない。いい意味でリラックスして臨みたいですね」
昨年に続いて選考順位1位で年末の大舞台に臨む毒島誠が、念願のグランプリ初制覇を目指す。
今年は9月のボートレース大村も『SGボートレースメモリアル』と10月のボートレース児島『SGボートレースダービー』でSG連続Vを飾り、11月のボートレース桐生『SGチャレンジカップ』も優出5着と地元のSGで気を吐いた。グランプリは過去5度出場して4優出と相性はいい。磨いてきた全速ターンを駆使して、今年こそはボート界の頂点に立つ。
夏場から調子を上げてきた石野貴之は、11月のボートレース桐生『SGチャレンジカップ』で7度目のSG優勝。持ち味の強気な攻撃の威力は増しており、勢いを加速させてグランプリ初Vに挑戦する。
前年度覇者の峰竜太を筆頭に吉川元浩、桐生順平、瓜生正義、井口佳典、太田和美、池田浩二、茅原悠紀ら過去のGP覇者も多く、大激戦が予想される。
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