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2021.5.5 04:58

【目指せトップレーサー(139)】中村駿平

中村駿平

中村駿平【拡大】

 まだまだ課題は山積されているが、伸びシロはたっぷりと残っている。注目を集める兄と同様に、中村もボートレースの世界で大きく羽ばたいていく。

 「Fのせいでスタートをずっと我慢していましたからね。前期からスローに入るようにしたんですけど、スタートがいけずにまくられるレースも多かったと思います」

 前期勝率(昨年11月~今年4月)は前々期の2・73をわずかに下回る2・68。昨年12月に地元・蒲郡で背負ったFの影響により、不完全燃焼で終わった半年間だった。それでも、期末の4月に参戦した住之江では最終日の2走を3、2着の活躍。特に後半戦では3連単5万円台の波乱を起こす立役者の一人となった。

 「叔父が元レーサーの浅野由将ということもあって、子供のころからボートレースは身近な存在でした。高校生の時にペアボートに乗って『自分もレーサーになりたい』と思ったんですけど、ちょうどその頃に兄が養成所に合格したんですよね」

 2歳上の兄は中村泰平。これまで2回のVを飾り、前期は6・38の勝率をマークしてA1返り咲きを決めるなど、愛知支部でもその将来を期待される逸材だ。中村自身も叔父や兄の背を追うように、勝負の世界で生きることを決断。「展開を読むのがうまくないし、ターンの技術や道中の走り方なんかもまだまだ」と苦笑いするが、「スタートには正直、自信があります。4、5コースから思い切って攻めるのが自分の持ち味ですね」。Fの足かせが取れた今期(5月以降)こそ、本領のS攻勢で勝率を上げるつもりだ。

 「もちろんA級には上がりたい。だけど、これといった具体的な目標は立てず、目の前の1走1走に集中して臨みたいと思っています」

 レーサー人生は始まったばかり。いずれ迎える開花の瞬間に期待して、その成長ぶりを見守っていきたい。(倉橋智宏)