【目指せトップレーサー(137)】中島航

2021.4.7 05:00

 必ずや逆境を乗り越えるはずだ。今月26日に27歳の誕生日を迎える中島は、一昨年5月に平和島でプロとしての産声を上げた。昨年から2年連続でその平和島のフレッシュルーキーに選出されているように、次世代を担うホープとして大きな期待を寄せられている。

 「1期目は1周1マークは連絡みの位置で出てきても、だいたい最後は5、6着。3期目くらいには1マークだけならA級なんだけど、って感じで。そこでリプレーをたくさん見るようにして、出てきた着を守れるようになってきました」

 デビュー後は3期続けて勝率2点台と低迷したが、今期は勝率5・16と急上昇。レースでの反省を踏まえて試行錯誤を繰り返す。地道な努力の継続が飛躍的な成績向上につながった。

 A級常連として活躍する東京支部の先輩、渡辺雄朗に師事。「つくなら本気で仕事をしている人にと思ったし、波長が合って話しやすいと思いました。毎回レース後にアドバイスをもらっています」と献身的な助言も糧に力をつけてきた。

 高校からバンドをはじめて音楽の専門学校へ進学。楽曲制作会社に務めたが、長い労働時間と低賃金に将来を思い悩む日々を送る。「普通のサラリーマンは…と、思っているときにネットでボートレーサーの募集を見ていけそうかなと思いました」と一念発起。身長173センチながら「ずっと体重は50キロないくらい」とボートレーサー向きの体質にトレーニングを重ね、3回目の受験で養成所に入所した異色の苦労人でもある。

 「結構フライングを切っていて、1本持つことに慣れ過ぎているので引き締めないと」と話すように、今期も2月に徳山と平和島で立て続けにフライング。攻守のメリハリは課題だが、5点超の勝率を稼ぎA級初昇級圏の技量は証明した。

 「年も年なので来年のヤングダービーには絶対に出たい。チャンスは2回しかないですから」と当面の目標は、当年9月1日時点で満30歳未満の勝率上位者が出場条件となる若手No.1決定戦。F休み明けからは大車輪の活躍に期待したい。(小出大輔)

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