落合巧【拡大】
湿走路で行われた4日目2Rで浜松の33期生・落合巧が同期の中村杏亮に競り勝ち、逃げる田島敏徳をかわして快勝した。
「スタートが切れて展開が良かった。雨用にタイヤを交換したぐらいだけど、感じが良かった。換えたタイヤが良かったんですかね」。苦手としている湿走路で今年の初勝利を挙げて、思わず笑みがこぼれる。
「晴れのエンジンは悪くないけど、雨上がりの良走路はいつも跳ねるんですよ。跳ねの対策でキャブを調整しようと思っている」と整備の方向性は決まった様子だ。
今後に向けての目標も明確に立てている。「今回も駄目だったけど、これからはグレードレースで準決勝に残れるようにしたい。去年の2月にGII若獅子杯(山陽)で1度乗っただけなので」とグレードレース戦線で活躍することを誓った。
さらに先を見据えた話は続く。
「最重ハンデで走りたいんです。昨年はエンジンが良くて、もう少しで(最重ハンデに)なれそうな時期があったけど、成績を残せなかった。今はS級の10メートル前の内側に置かれてしまっているので、もう少し頑張ってハンデを重くしたい。そのための課題はスタートを安定させること。『前をたたく』とかではなく、せめて枠なりに切れるようにしたい(苦笑)」
今年の目標として“スタート力の向上”を掲げつつ、「今までは外ばかり走っていたけど、インからも攻めるように意識はしています」と攻撃力の引き出しを増やし、自在派のレーサーにモデルチェンジするつもりだ。逃げる展開には自信を持っており、スピードは魅力たっぷり。今後はイン走法とスタートにも磨きをかけて、スケールアップを目指す。
きょう最終日は7Rに出走。10線の最内枠からスタートを決めて抜け出し、連勝で今節を締める。
プロフィル
サンケイスポーツ所属。東京都出身、B型。若き日はオートレーサーを志し受験を重ねたが、夢破れてオート専門紙へ。23年あまりの記者生活を経て、2020年4月にサンスポへ移籍。幼いころから培ったマシンを見る眼と丁寧な取材に裏打ちされた予想で、サンスポオート紙面に革命を起こす。