【競輪特観席】6月開催から競技規則等が改正

2019.5.24 04:58更新

 6月開催(今月31日を節の初日とする開催)より、競技規則等が改正されることになった。主な点としては、(1)先頭員追い抜きに関しての失格ゾーン拡大、(2)先頭員への危険行為や妨害行為に対する失格基準の厳格化、(3)先頭員が退避することができる基準の変更、(4)暴走行為に対する失格基準の変更、の4つ。このなかでも(1)や(4)については、特に自力型の戦略に影響をおよぼすだけに、展開を推理するファンにとっても見逃せない要素だろう。

 まず(1)についてだが、大半を占める400バンクの場合だと、残り2周半以前だった失格ゾーンが残り2周以前にまで拡大。たびたび見られた赤板前からの先行は事実上不可能となる。これにより影響が大きくなるのは、脚力に優れて長い距離が踏める選手が多いS級戦で、GIII、GII、GIとグレードが上がるほど、顕著になってくるはずだ。

 選手に聞くと「マークはそこまででもないけど、自力型は慣れるまで大変じゃないかな」というのが大方の見方だ。「トップ級だと800メートルもがける選手もザラ。一回抑えて様子を見て駆ける、みたいな抑え先行はやりにくい。レベルが上がるほどダッシュ勝負になって、地脚タイプはきついかな」、「誘導を斬れないので、前受けだと赤板で一気にこられたら後手に回される。先行タイプだと初手の位置取りが重要」、「『赤板をめがけて』カマシ勝負みたいなことになるかも」など、さまざまな声があったが、他にも「失格を取られかねないので、前受けだと誘導との間合いも気をつかうかな」と(2)に触れた意見も聞こえてきた。

 今回の改正で格下や若手が後ろを引き出すような“2段駆け”も難しくなる。早目に誘導を斬ることができなくなったことに加え、(4)暴走行為に対する失格基準に“打鐘開始前よりスパート”と具体的に明記され、制限以内にゴールできないと即失格につながるからだ。これらは公正面でプラスに働くかもしれないが、ラインの総合力で格上を倒すような、競輪ならではの魅力、醍醐味が失われる可能性もある。各選手の対応も含めて、レース形態にどのような変化が現れてくるか注視していきたい。(小橋川寛)