相沢師コラム・トレセン365日WEB版(65)~2戦目の上積みは十分!・ブラックホール

2019.7.18 16:30更新

ブラックホールはデビュー戦がクビ差の2着。ゴールドシップの産駒ながら性格的な難しさはなく2戦目の上積みも十分見込めるはず

 今、馬産地は競りのシーズン真っ盛り。先週の「セレクトセール」に続いて、16日(火)には日高産の競走馬の1歳競り市「セレクションセール」が行われました。

 セレクトセールが例年を上回る大盛況だったことは皆さんも新聞の報道等でご存知でしょうが、その余波もあり、セレクションセールのほうも例年以上にお客さんが入っていた印象で、価格的にも3千万円ほどで取り引きされる馬が多かった気がします。1億円を越える馬が何頭もいるセレクトセールと比べると割安ともいえますが、とはいえ老後にかかる2千万円に頭を悩ませている一般的なサラリーマンのご家庭とは、かけ離れた世界なんだなと改めて感じました。

 僕の場合、セレクションセールでは前日に各馬をチェックして、気に入った馬の競りをオーナーさんにお願いするのですが、これが実は大変。当たり前ですが競りですから相手がおり、狙った馬を手に入れられるとは限りません。予算オーバーで1頭も買えないことはざらで、そのときの徒労感はトレセンとはまた違ったものがあります。もっとも競走馬の“仕入れ”は馬の“仕上げ”と同様に我々の大事な業務ですから、そうも言っていられないのですが…。

 今回はありがたいことに、お世話になっているオーナーにモーリスの牝馬など2頭を競り落としてもらうことができました。見た目にも気に入った馬たちですし、将来の活躍が楽しみ。また全体的にはホッコータルマエの産駒に見栄えのいい馬が多く、今後、注目の種牡馬になるかもしれません。

 では今週のおすすめを。20日の函館1Rにエントリーするブラックホールはデビュー戦がクビ差の2着。新種牡馬ゴールドシップの産駒ながら性格的な難しさはなく、2戦目の上積みも十分見込めるはずです。ぜひ応援して下さい。

■相沢郁(あいざわ・いくお)

 1959年6月19日生まれ。北海道出身。麻布大学獣医学部で獣医師免許を取得。98年に厩舎を開業。初年度からウメノファイバーが京王杯3歳Sを優勝し、翌年にオークス制覇。2012、13年にJRA賞優秀調教師賞を受賞。これまでにJRA重賞17勝をあげている。趣味はお酒。