京都競馬、2年5カ月開催中止 開設100周年に向け“淀”様お色直し

2019.6.25 05:05更新

京都競馬場の工事終了後の予想図。左のメインスタンド、その手前にある楕円形のパドックが象徴的だ(JRA提供)

 日本中央競馬会(JRA)は24日、大阪市内の関西広報室で定例記者会見を開き、京都競馬場のスタンド、馬場などの改築工事を発表した。期間は4年に及ぶビッグプロジェクト(総工費は未定)で、競馬開催は2020年11月から23年3月まで、2年5カ月間の休止。天皇賞・春、菊花賞などの伝統のレースはこの間、他の競馬場で行われることになる。

 2025年に開設100周年を迎える京都競馬場が、記念事業の一環として大きく生まれ変わることになった。2020年2月から24年3月まで4年間をかけてリニューアル。競馬開催も20年11月から2年5カ月間休止して改装に取り組む。

 工事の目玉は、ゴール付近にあるメインスタンド、グランドスワンの改築。地上7階の建物は1980年完成で、すでに39年が経過。全国の競馬場は約40年をめどに建て替えを行っており、100周年を機に地上6階の新スタンドになる(名称未定)。99年に完成したもう一つのスタンド、ビッグスワンは内装、設備などを改修。また、円形のパドック(出走馬の下見所)は、楕円形に変更する。JRAの吉田正義理事(総合企画、施設担当)は「(パドックで)直線を長く歩く馬の姿をファンのみなさまに見ていただきたいので」と説明。また、入場門や歩道などにも手を加える。

 施設だけでなく、馬場や厩舎も整備する。芝、ダートコースは水はけをよくするため、路盤を改修する。コースのレイアウト自体に変更はなく、3~4コーナーにある坂も現状のままの見通しだ。レースに出走する馬が待機する厩舎地区は一度、更地にし、装鞍所、競走馬診療所、検体採取所などの配置を見直したうえで改築する。西日本エリアでは、10年4月から12年1月にコース改修を行った愛知県・中京競馬場以来の大きな工事となる。

 開催休止前のGIは20年10月(予定)の菊花賞が最後で、その後の振り替え開催の競馬場は未定。天皇賞・春、菊花賞は、ともに21、22年は違う競馬場で行われるが、過去に京都開催が休止のときには2つのGIは阪神競馬場で開催されてきた。

 2005年の菊花賞ではディープインパクトが三冠馬に輝き、最近ではキタサンブラックが15年菊花賞、16、17年天皇賞・春を制覇。名馬が数々のドラマを生み出してきた通称“淀”の競馬場は、新たな装いで名馬の登場を待つ。

★最近違う競馬場で2年連続GIなし

 菊花賞は1979(昭和54)年、天皇賞・春は80(昭和55)年、94(平成6)年に阪神競馬場で行われた。GIを2年連続、違う競馬場で行う例は最近はなく、東京競馬場が改修中の2002(平成14)年には天皇賞・秋、ジャパンカップが中山競馬場で行われたが、この年だけだった。

京都競馬場

 京都府京都市伏見区に位置し、最寄り駅は京阪電鉄の淀駅(徒歩2分)。1925(大正14)年に完成。38(昭和13)年に鉄骨鉄筋コンクリートのスタンドが完成。80(昭和55)年に新たなメインスタンド(グランドスワン)が完成した。芝コースは内回り、外回りの2つ。特徴は3コーナーにある上りと下りの坂で、外回りコースでは高低差が4.3メートルもある。