【矢作芳人調教師 信は力なり】素晴らしいJRA賞授賞式をもっと世にアピールしてほしい

2018.1.31 05:01更新

JRA賞受賞式=29日、ザ・プリンス パークタワー東京

 月曜日にJRA賞授賞式が行われた。今年は残念ながら参加がかなわなかったが、この世界で仕事をしているからには、毎年出席できる成績を残したいという思いを強く持って、日々励んでいる。それだけの価値と重みを持った賞であり、式典自体も素晴らしいものであるからだ。残念なのは、授賞式に関する報道が非常に地味なことである。

 新聞は競馬面の一部だけだし、グリーンチャンネルでさえ後日にダイジェスト番組があるだけだ。アカデミー賞やグラミー賞とまでは言わないが、番組枠を買い取ってでも有馬記念の枠順抽選会のように生放送して、あの立派な式典を世にアピールしてほしい。今年は特にキタサンブラックというアイドルホースが年度代表馬に輝いていただけに惜しい気がした。今後もこれだけ優良なコンテンツを生かさない手はないし、大きく報道されることによって賞の権威も高まるように思う。

 先週の中京競馬では、前回お伝えしたように免許更新試験のため一時帰国していた弟子の坂井瑠星が4勝を挙げた。高知の新人王戦でも勝ったし、自厩舎5頭に乗せて4勝はさすがに出来過ぎな感もあるが、特にバーンフライやタイセイスターリーの騎乗ぶりには、少しでも成長が見てとれてホッとした。技術面はともかく、精神的に慌てずに、いつも指導している「大胆かつ冷静な騎乗」が実践できていた。

 ただ、われわれ師弟が目指しているのはこんな程度のレベルではない。月曜午前中の飛行機でメルボルンに戻ったが、最低でもあと4カ月、もっともっと過酷な環境に身を置いて精進させるつもりだ。彼のさらなる成長を期待している。(JRA調教師)

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