【東京新聞杯】レース展望

2018.1.29 18:20更新

今回と同舞台のヴィクトリアマイルを制しているアドマイヤリード。牝馬が出走した年は連勝中でもあり期待は大きい

 東京開催2週目の日曜メインは東京新聞杯(2月4日、GIII、芝1600メートル)。例年、同舞台で行われる古馬GIヴィクトリアマイル(5月13日)、安田記念(6月3日)を見据える強豪馬が集い、マイル路線を占う注目の一戦だ。過去10年、1番人気が【0・1・2・7】と不振で、馬単万馬券が5回も出ている。馬券的な妙味もたっぷりあるレースだ。

 アドマイヤリード(栗東・須貝尚介厩舎、牝5歳)は昨年のヴィクトリアマイルの勝ち馬。後方を進んだ前走の府中牝馬Sは直線で前が壁になって大外まで持ち出す不利がありながら、メンバー最速の上がり3ハロン32秒9の脚を繰り出して3着まで追い上げた。持ち前の末脚が生きる東京コースはぴったり。GIを制した舞台で重賞2勝目を狙う。2014年ホエールキャプチャ、16年スマートレイアーと、牝馬が出走した年は連勝中でもあり、期待は大きい。

 牝馬ではリスグラシュー(栗東・矢作芳人厩舎、4歳)も注目の的だ。GIは未勝利ながら阪神ジュベナイルフィリーズ、桜花賞、秋華賞と2着が3回もある。マイルでは5戦して東京のアルテミスSを勝ち、2着3回、3着1回。今回も上位争いが十分期待できる。

 牡馬勢ではクルーガー(栗東・高野友和厩舎、牡6歳)の安定ぶりが目立つ。一昨年のマイラーズCで重賞初制覇を飾った後、骨折で休養。復帰戦となった昨年のマイラーズCは10着に終わり、再び秋まで休養に入ったが、富士S3着(0秒4差)、マイルチャンピオンシップ7着(0秒3差)と僅差に好走。今年初戦の京都金杯でも、トップハンデタイの57.5キロを背負いながら2着と力を示した。以前に比べて体質が強化されたことで調教の質、量ともにアップ。中間の動きも前走以上のものがあり、2つ目のタイトルへ視界は明るい。

 重賞未勝利でも、グレーターロンドン(美浦・大竹正博厩舎、牡6歳)のマイラーとしての資質はメンバー屈指だ。昨年の安田記念は、重賞初挑戦ながら0秒1差の4着に好走。これを除けばマイルは5戦5勝だ。昨秋は毎日王冠3着など中距離でも地力の高さを見せたが、今回の距離なら自慢の切れ味をフルに生かせる。

 一昨年の朝日杯フューチュリティS優勝馬サトノアレス(美浦・藤沢和雄厩舎、牡4歳)は、その後が案外だが、今回と同舞台の前走キャピタルSでクビ差の2着に入った。約2カ月ぶりとなるが、美浦で坂路とWコースを併用して豊富な調教量を消化。単走を中心にして、他馬に気を取られないように集中力アップに務めている。「全体的に肉付きが良くなり、成長を感じる」と藤沢和雄調教師もパワーアップを強調。重賞2勝目を挙げても不思議はないムードだ。

 2014年の朝日杯FSの覇者ダノンプラチナ(美浦・国枝栄厩舎、牡6歳)も思うように成績が上がっていなかったが、前走のニューイヤーSを快勝して復活ののろしを上げた。脚元の不安でなかなか使い込めないでいたが、前走時はしっかりと負荷をかけられ、それが結果につながった形だ。中間も順調に調整されている。15年の富士Sを制しているように東京マイルの適性も十分だ。

 ダイワキャグニー(美浦・菊沢隆徳厩舎、牡4歳)は2走前にキャピタルSを好タイムで快勝。前走の中山金杯はテンションが高く、道中も力みが見られて5着に終わったが、距離短縮&全4勝を挙げる東京コースで変わり身がありそうだ。グレーターロンドンとは、毎日王冠でタイム差なしの4着に善戦しており、こちらも重賞未勝利ながら地力は見劣らない。

 カデナ(栗東・中竹和也厩舎、牡4歳)は京都2歳S、弥生賞と重賞を連勝したが、その後は好結果を残せていない。ただ、前走の中山金杯(10着)の後、福永祐一騎手は「母の父がフレンチデピュティで、体が成長してきて距離適性がマイル寄りになってきた可能性もある」と話していた。新馬(2着)以来のマイルがカンフル剤になって変わる可能性はある。

 東京マイルは2戦してアルテミスS優勝、昨年のヴィクトリアマイル2着と相性抜群のデンコウアンジュ(栗東・荒川義之厩舎、牝5歳)、昇級初戦の前走・京都金杯で僅差5着に好走したストーミーシー(美浦・斎藤誠厩舎、牡5歳)、オープンで安定した走りを続けるディバインコード(美浦・栗田博憲厩舎、牡4歳)、昇級初戦ながら安定した末脚が魅力のハクサンルドルフ(栗東・西園正都厩舎、牡5歳)、一昨年の中京記念優勝馬ガリバルディ(栗東・藤原英昭厩舎、牡7歳)なども上位をうかがう。

★東京新聞杯の特別登録馬(想定騎手入り)はこちら 調教タイムも掲載