【紫苑S】レース展望

2017.9.4 16:13更新

中山コース3戦3勝の戦歴を誇るライジングリーズン。距離延長は微妙もコース実績は無視できず、フェアリーS、アネモネS勝利の実績は上位だ

 今週の日曜メインは2つのサマーシリーズで王者を決める重賞が組まれているが、競馬の暦の上では秋競馬のスタート。その初日となる9日には、中山で秋華賞トライアルのGIII紫苑S(芝2000メートル、1~3着までに本番の優先出走権)が組まれている。

 重賞に格上げされて2回目。昨年はここを勝ったビッシュが本番で1番人気に支持されたものの、実際に秋華賞馬に輝いたのは紫苑S2着のヴィブロスだった。さらに、ここで5着だったパールコードも本番で2着に好走。かねて設定されているトライアル・ローズSよりもはるかに本番に直結する結果となっただけに、今年も注目が集まりそうだ。

 桜花賞8着、ラジオNIKKEI賞11着とここ2戦は大敗しているが、中山では3戦3勝という戦歴を誇るのがライジングリーズン(美浦・奥村武厩舎)。2000メートルに距離が延びる点は微妙だが、コース実績は無視できない。フェアリーS、アネモネS勝利の実績は明らかに上位。得意コースで復活を図る。

 3月のミモザ賞1着以来となるが、スケールの大きさから注目されるのがルヴォワール(美浦・手塚貴久厩舎)だ。新馬戦に続いて、相手を全く寄せ付けない大楽勝でのV2。2戦とも中山2000メートルという点は見逃せない。ここもあっさり勝つようだと、本番の最有力候補になるはずだ。

 オークス4着のディアドラ(栗東・橋田満厩舎)は、ひと息入れて臨んだ札幌のHTB賞をクビ差でV。2着ラヴィエベールは1600万下でも2戦してともに2着という降級馬だけに、改めて底力を印象付けた形だ。どんな展開でも確実に伸びてくる勝負根性があり、ここも大崩れは考えにくい。

 使いつつ着実に力をつけてきたポールヴァンドル(美浦・上原博之厩舎)も期待は大きい。スイートピーS5着、江の島特別4着とワンパンチ足りないレースが続いたが、前走のかもめ島特別は2番手追走からしぶとく伸びて快勝。大型馬が徐々に本格化ムードを漂わせている。今回は三浦皇成騎手とのコンビで臨む予定だ。

 前走でそのポールヴァンドルにクビ差及ばず2着だったカリビアンゴールド(美浦・小島太厩舎)は、スイートピーS2着の実績もあり、力を出し切ればここでも通用する。2勝はいずれも中山でマーク。ともにマイル戦ではあったが、距離に大きな不安はなく、軽視は禁物だろう。

 桜花賞を左後肢跛行(はこう)で出走取消となり、キャリア3戦のみで復帰するのがサロニカ(栗東・角居勝彦厩舎)。間隔があいていることに加え、力関係の比較も難しいところだが、底を見せていないのも事実だ。母はドイツオークスの勝ち馬で、未知の2000メートルもむしろ歓迎できる。一発の魅力を秘めている存在だ。

 夏に力をつけてきたナムラムラサキ(美浦・岩戸孝樹厩舎)や、フラワーC2着の実績があるシーズララバイ(美浦・竹内正洋厩舎)、中山2000メートルの寒竹賞を制しているホウオウパフューム(美浦・奥村武厩舎)、マイペースに持ち込めばしぶといミッシングリンク(美浦・斎藤誠厩舎)、スタミナ豊富なマナローラ(栗東・鮫島一歩厩舎)なども本番の出走権を目指して参戦予定。春の実績馬が勝つのか、それとも夏の上がり馬が勢力図を塗り替えるのか。本番を占う意味でも、秋競馬初日から目の離せない一戦だ。

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