【目指せトップレーサー(53)】佐藤悠

2019.6.5 04:57更新

佐藤悠

 とにかく伸びを求める、伸び型にする-。この言葉を口にする選手には心を引き付けられる。枠番で勝敗が決まることが多々ある現在、“一撃勝利”を目指す選手は非常に貴重だ。

 初めて佐藤を取材したのは4月の児島。前検日にその言葉を聞き、興味をそそられた。勝率は3点台のB2級。正直、舟券の対象になることは少ない、ましてや1着は…と高をくくっていた。結果から言うと10走して1着はゼロで2、3着が各1本。ほぼ勝率通りの成績に終わった。それでも試運転や展示の動き、何より“攻めたい”という強い気持ちは期待を抱かせた。

 石川県出身の福井支部所属。その姿を見ながらある選手の顔が頭に浮かんだ。「昨年から下出さんにお世話になっています」。そう記念でも“伸び一本”で勝負に徹する下出卓矢だ。同じ斡旋になればもちろん、私生活でもお酒を飲みながらレースやペラ調整を教えてもらう、よき兄貴分の背中が自身の将来に重なる。

 「好きなコースは4カドです。下出さんには『4コースはまくるのが仕事』といわれていますし、自分もそういうレースがしたい。下出さん自身もそうですけど、6等も取っても、その分、1等を取ればいいと思っています。とにかく攻めるレースをして1等を多く取れるように頑張りたい」

 ボートレースとの出合いは小学1年の時に父親に連れられていった三国ボート場。激しく飛び散る水しぶきと大きなエンジン音、そして豪快に攻め込む選手の姿にすぐに魅了された。

 「今期の目標は勝率5点で、できればA級に上がりたいです。将来は下出さんと一緒に記念を走りたい」

 “イン天国”を打ち破る-、まくりはボートレースの醍醐味でもある。そんな胸のすくようなレースを大いに期待したい。攻めて、攻めて、攻めまくれ!!