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2018.9.14 19:47

【門別日記(14)】地震から1週間 能力検査再開

能力検査に向かう2歳馬たち

能力検査に向かう2歳馬たち【拡大】

 このたびの北海道胆振東部地震で被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

 記者は5日(水)の競馬開催終了後に札幌市内の自宅へ帰宅、就寝中に大きな揺れを感じました。すぐにテレビをつけて情報を確認しようとするも、ほんの15分ほどで停電に。復旧が比較的早かった地域とはいえ、丸1日電気を使えずに不便な思いをしました。

 震源地に近い門別競馬場も被害を受けました。競馬開催は地震が発生した6日から、11~13日、18~20日の開催がとりやめに。ライフラインへの影響も甚大で、北海道一帯を襲った停電は8日まで続きました。断水の影響により、在厩馬は散水車によって運ばれた未濾過(ろか)の地下水を飲み水として飲んでいるような状況です。

 断水はまもなく解消される見込みとの情報も耳に入ってはいますが、複数の調教師、競馬場スタッフからは、「とにかく水が出ないことにはどうにもならない」と、一刻も早い復旧を待ち望む声が聞かれます。

「馬たちを満足に洗ってあげられず、かわいそうな思いをさせています。軽い運動ならまだしも、少しでも早い時計を出せば、今の時期でも汗だくになってしまいますからね」(佐藤英明調教師)

 そんななかでも、「競馬復活」に向けた準備も一歩ずつ進んでいます。13日(木)には、地震後初めての能力検査が実施されました。スタンド内では映像装置のテストも行われるなかで9頭(2歳6頭、3歳3頭)が受検。受検馬がコースを駆ける姿を目にした競馬場スタッフは、

「地震から初めて馬が走った」

 と胸をなで下ろしていました。もちろん、トラックそのものは競馬のない間も調教で使用されていましたが、実戦形式で馬たちがコースを走る姿には、また違った感慨があったのでしょう。

 門別開催は、順調に行けば25日(火)から再開される見込み。スタッフの話では、重賞日程の変更や開催日程の延長、デイ開催なども視野に入れているとのことです。復興の足跡を着実に刻みつつあるホッカイドウ競馬に、ぜひご注目いただければと思います。

山下広貴(やました・ひろき)

 1988年北海道生まれ。小学生の頃、父親に連れられて足を運んだ札幌競馬場でホッカイドウ競馬の魅力にのめり込む。大学卒業後はホッカイドウ競馬・馬産地取材を中心とした競馬ライターとして活動、4月より「サンスポZBAT!競馬」門別本社予想&パドックを担当。

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  • 映像機材をテスト中の門別競馬場内
  • 水を供給するため、厩舎内を巡回する散水車