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2020.3.27 04:57

【KEIRIN特観席】本番まで競輪を長くPR

 新型コロナウイルスの感染拡大で、スポーツの祭典にも大きな動きがあった。24日夜、IOCのバッハ会長と安倍首相の電話会談により、東京五輪延期が合意。同席した日本自転車競技連盟会長も務める橋本聖子五輪相は「アスリートは次のめどがつき、ホッとしていると思う」と語った。

 ナショナルチームのブノワ・ベトゥHCをはじめ選手、関係者もSNSで反応。来年まで延期された舞台へ一様に前を向いた。ただ中止という結論は免れたとはいえ、再調整を強いられる選手のことを思えば軽々に良かったとは口にできない。延期により好転する選手、あるいは不本意な結果が生じる選手もいるかもしれないが、決定された日程に照準を定める全てのアスリートに敬意を表したい。

 訪れた事態は、ピンチではなくポジティブにチャンスへ変えるしかない。これまで国内の競輪と五輪とは連動があまり見られなかったが、延期になったことで五輪本番まで“競輪”をPRできる機会がより長くなった。2月27日以降の無観客開催で電話、ネットのみの投票となり、競輪は約7割の売り上げを失った。いずれ再開されるであろう、従来の本場や場外のファンだけをアテにするのでは未来がない。多様性とスピード感が問われる令和の時代に即した意思決定プロセスが必要なのは、感染症対策でも競輪の改革でも同じである。

 今回の国難に安倍首相は「大胆でメッセージ性のある対策」を打ち出すとした。突如として出された“競輪緊急事態宣言”に、「これまでにない発想」で迅速かつ効率的に対処しなければ、競輪業界自体がロックダウンしかねない。(曽山貴之)