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2018.10.12 05:00

【競輪特観席】日本のエースへと成長を遂げた脇本雄太

 「第27回寛仁親王牌」は脇本雄太(29)=福井・94期=の優勝で8日に幕を閉じた。これで8月いわき平オールスターからGI連続優勝。セッティングで試行錯誤しながらも、準決では8秒8のバンクレコードタイをマークするなど、パワー&スピードでライバルとの明確な違いを見せてくれた。

 脇本にとって前橋は全国区へと羽ばたくきっかけとなった舞台だ。圧倒的な先行力を駆使し、GI初出場だった2010年7月の寛仁親王牌で決勝まで進出。連係した村上義弘、優勝した市田佳寿浩が感嘆の声をあげたほどのパワーは確かな将来性を感じさせた。

 あれから8年余りがたち近畿のホープだった“ワッキー”は、自転車競技にも熱を入れてたくましき日本のエースへ成長を遂げた。今大会は新田祐大こそ不在だったが、比肩するスピードに加えて輪界随一の航続距離がある分、“脇本時代”がしばらく続いていくのは間違いないだろう。

 ただ、勢力図を塗り替えてくれそうな楽しみな“新芽”も着実に育ってきている。共同通信社杯(高知)からビッグ連続、GI初優参を決めた清水裕友は決勝でも果敢な攻めで脇本を苦しめた。今年2月の全日本選抜(四日市)がビッグ初出場だったが、大舞台を踏むごとにセンスとパワーに磨きがかかり、上位陣も見逃せない存在となってきている。準決で脇本にまくられてビッグ3連続優参は逃したが、111期の山崎賢人も力強い走りで節間3勝とアピールした。こちらも伸びしろはたっぷりで、どこまで強くなっていくのか期待値は大きい。

 残るGIは来月20日開幕の競輪祭のみ。巻き返しを期す旧勢力や怖いもの知らずの新鋭陣が“打倒脇本”に燃えるのは必至で、GP出場権争いの最終章という要素も加わる。ナイターで6日間開催とリニューアルした伝統の大一番でどんなドラマが生まれるのか。今から楽しみでならない。(小橋川寛)